High-&-High
ほうら、両手で抱えて、高い、高い。
そんな気持ちで、キーを打つの?
抱えられているのは、誰?
自分?
下から見上げているよりも、つと、見下ろしている視線になってごらん。
きっと、高い、高いなんて。
余裕は言っていられないよ。
地面は思ったよりも遠くて。
自分を支えている腕は。
それこそ、二本しかないし、とても頼りない。
そんなものに身を委ねて。
楽しむことなんて、できたものか。
気分で味わっているだけだよ。
自分が今、どんな気持ちで、高い、高いか。
そんなこと、考えていないんでしょう。
少しは落ち着きなさい。
高い高いをしてあげて。
きっと、誰かは喜んでいるのだろうとか。
精一杯言っているんだから、伝わっているんだろうとか。
そんなの、小指の先ほども触れてはいない。
伝わっているわけがない。
やりすぎて。
自分の気持ちが、Highになって。
降ろして、もらえなくなったんじゃないか。
そうだろう?
少しはクールダウンして。
そうじゃないと、そのうち、また。
うって、躓くよ。