明るい家族の計画。
この話の主人公はご主人様であって、私ではありません。
なので、ご主人様を中心にお話しを回したいとは思うのですが、
何せ、ご主人様は齢十一でございます故、ご主人様の一人称になった場合、
「ぼくは今日街に出て来たよ。それで買い物をいっぱいしてきたよ。あと、それとね……」
といった具合になってしまうので、仕方なく私が話を進めるわけです。
拾われた私は、ご主人様の身の周りのお世話をするのが主に日課です。
炊事、洗濯、掃除……まぁ基本的に妻ポジションです。
基本的にというのは、一番大切な妻の務めをまだ果たしていないからです。
それは夜伽です。
もっとわかり易く言うなれば性交でしょうか?
この種の言葉の扱いというのはむずかしいですね。
さて、ご主人のおちんちんについてなのですが、どうもまだのようなのです。
私は毎朝今か今かと待っているのです。
ご主人さまが不安そうな顔で、
「ふーちゃん……ぼく病気なのかな……あのね何かネバネバしたものがパンツにね……」
と言って来るのを。
そうすると私は冷静にこう答えるのです。
「ご主人さま、落ち着いてください。それは確かにとても危険な病気ではありますが、フランシスカはその病気を治す方法を知っております」
それから私はご主人さまをベッドへとお連れし、あとは毎朝毎晩しこたまよろしく励むのです。
想像するだけで、まったくもってひゃっはーです。
子供はやはりラッツェルのチームが二チームできるくらいは欲しいですね。
ラッツェルという競技がどういったものかをここで説明するには少々面倒なのですが、
まず一チーム24人ずつに別れて樫の木の棒を手に捕虜の数を競い合うわけです。
最大三チームまで同時に遊べますので、それまではケンカさせずに仲良く子供達を遊ばせることができます。
そして、ゆくゆくはですが、おそらくご主人さまの方が先に天に召されるときが来るでしょう。
そうしたら、私は息子と娘たちに思い思いの武器を持たせ、母に一撃ずつ打ち込むように命じます。
幼いきょうだいは他の者がその手を取って補助に回ります。
きょうだいは助け合って生きていかなければいけません。
どんなに数が多くたって、他に代わりのないものなのですから。
ちなみに人狼は治癒能力が備わっているため、そう簡単には死にません。
なので私は子供たち全員の愛を受け入れてあげることができます。
私とご主人様の子供ですから、みんな良い子です。
きっと涙を流しながら母を打つでしょう。
そして最後は長男(54)が、私が長年愛用してきた薪割りの斧を手に優しくこう言うのです。
「母さん、ありがとう……」
続いて全子供達「かあさーん!!」
それに微笑みで答えながら私は脳天をかち割られて絶命に至るのです。
……カンペキ。
人狼は一度の出産までの周期も人間より早く、聞いた話では一度で最大六人は産めるらしいので、今のうちに子供たちの名前を考えておかなければなりません。
ああ……おしめの洗濯が大変そうです。
家政婦でも雇いましょうか……ただ雇ったところでそんなに長くもたないでしょう。
だってほら、死ぬじゃないですか? 殺すと。
その度にまた新しい家政婦を雇って(賃金は払うことはないでしょうけど)、仕事の説明をするのも面倒です……。
やはり母乳で育てたいですしね。
いくら人狼でも乳房はふたつしかありませんし、ひとつはご主人様で塞がりますから、
ああ、また新たな問題ですね……。
子育ては戦争を起こすよりも難しいとはよく言ったものです。
いけませんいけません。
そんなことを考えながら、あそこを触っていたら大変なことに……。
恥ずかしいです。触り過ぎてこんなにもたくさんあそこの毛が抜けてしまいました。
尻尾は触り過ぎてはいけませんね。
ちなみに私はまだ純潔乙女です。
私の初めてはご主人様にと決めてあります。
ですから、ご主人様を迎え入れるその日までは指一本入れません!




