果ての道化
掲載日:2026/05/26
あなたの周りにも、いるかも。
または、あなたかもしれない。
私は仮面を被っている。
笑った仮面だ。
人前では外せない。
人間関係を築く上で作られた仮面だ。
この仮面で道化を演じて来たのだ。
曲馬団の様だろう。
なんとも滑稽なのだろう。
鏡を見ると憂鬱だ。
仮面の剥がれた自分は地に堕ち果てた
醜い顔をしているからだ。
表は滑稽な道化。裏は淪落の徒。
なんとも、なんとも醜き奴だろうか
ありのままを仮面で封じ、慣れぬ演技をする自分に嫌気が差してくる。
いつか、綱から落ちるかも知れぬ。
その時、仮面が割れてしまうだろう。
醜い顔を晒してしまうだろう。
完璧に道化を演じていても、後ろ指を指されている様で居心地が悪いのだ。
仮面を外していても、人がそばにいる様な奴でいたかったが、仮面が離そうとしない。
人間とは、平等ではない。仮面無しでも生きて行ける奴が幸せになるのだ。
人が皆仮面を被っているなら、この世で一番醜い仮面舞踏会が開かれている。
舞踏会なのだろうか?怯えながら踊るのか?
踊りではなく、無様な足掻きにも見える。
仮面よ、いつまで被れば良いのだ。
いつか背を刺されそうだ。
いつか…いつか…
そう怯えながら私は今日も仮面をつける。




