表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詰め込み話  作者: A子
6/10

言葉遊び

 

 よく行っている言葉遊びです。

 1.完全自由型自己満足文

 2.理性より感覚優先

 3.物語というよりポエム

 の以上3点にご注意ください。

 

 



【00 貪る】




 01 食べる


 口に頬張り唾液を湧かせ噛み潰して嚥下する。

 悲しみと食欲は直結している。

 いつでも悲しいから、いつでも食べていたいのだ。

 ケーキにカレー、ソーダ水、パンにレタスに刺身にお米。

 美味しければいいけれど、美味しくなくても別にいい。

 手を口に口を動かし喉を開ける。

 満たされない、満たされたい。

 欲しいものの代替に腹を満たす。

 甘やかされたい。刺激がほしい。

 食べる食べ食べる食べる。

 いくら食べても、食欲は満ちない。

 欲しがりのまあるい腹を膨らませ今日も頬張る。




 02 正気


 生きるためだったのですと兵士は呟いた。

 真っ先に尽きたのは弾薬でした。

 私は誰にも見つからなかった。

 次に尽きたのは携帯食料です。

 私は誰にも見つからなかった。

 最後に水も尽きました。

 私は誰にも見つからなかった。

 ええ、それが全てです。

 私の横には物言わぬ輩が虫を湧かせていました。

 私は誰にも見つからなかった。

 見つかった時には、私は一人だけでした。




 03 許し


 無限に湧きいずるものだから、史郎はそれを好んだ。

 有限を恐れていた史郎にとって、無限は許しだ。

 見えるものには期限がある、見えぬものにも期限がある。

 意味の分からぬものを、正体不明なものを史郎は愛した。

 今日も史郎は妄想にふける。

 今日も妄想は史郎をゆるす。




 04 空気


 プールサイドの片付けは簡易に見えて七面倒だ。塩素でぼろぼろになった数多くのプールの彩りを抱えて鈴木は溜息をついた。えっちらおっちら倉庫に荷を置いて再び戻る。単純作業は思考を彼方に蹴り飛ばす。同じ掃除当番の佐藤と清水は掃除そっちのけで無邪気に遊んでいた。それを横目に、置かれた発泡スチロールめいた板の積み重ねを抱えた瞬間だった。あ、という素っ頓狂な声とともに世界がひっくり返る。視界に入った鮮烈な青い空と発光する白い太陽に透明な膜がかかる。世界が不可思議な重みをもって鈴木にまとわりついた。制服が体に絡みつく。衝撃の余り開いた口から大きな泡と小さな泡が吐き出され、空気が消えた。奇妙な味のする水を飲んだ。言いようもない苦しさだった。けれども何故か体は動かず、目は開いたままゆらゆらゆれる晴れた空を映す。次の瞬間、世界が揺れて影が鈴木を引き上げる。ざぶんと音がして、光。目が染みて一瞬閉じた目を開けば、驚くほどの鮮やかな世界が鈴木を照らした。まるで極彩色だ。「すずきー!」「すずきごめん、大丈夫か!」塩素の匂いの生々しさが鼻を突き、蝉時雨が鼓膜を震わせる。乱暴に引きずられ背中がプールサイドの段差にあたった衝撃で口から水が吐き出された。急に空気の存在を意識して息苦しさを知った。熱いコンクリートの上で身をかがめぜいぜいと水を吐きながら鈴木は、涙をこぼす。「うわー、すず、すずきー!」「せんせー、すずきがー!」「すずき、しぬなー!」佐藤と清水の高校生男児にあるまじき涙声を聞き菜ながら鮮やかな世界に生まれた意味を鈴木は初めて知った。




 05 愛


 何故?

 貴方といる感情に時間が不足しているから。



 

 

 このお遊び、書くときの自己ルールは、

 1.大きなテーマに沿って書く

 2.小さなテーマで5つ以上書く

 3.合わせて1000字程度にまとめる

 の3つくらいでした。


 なるべく広い発想をしたくて作ったルールでしたがあまり生かせていません。今後は3話以上にストーリー性を盛り込むのが目標です。

 精進いたします。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ