赤星家別荘 音声データ①
ついに最終話を書き上げました!
七夕にお願いしたおかげですね。
明日の日曜日はいつもどおり11時、17時更新。
最終日の月曜日は11時、そして一時間後の12時に更新します。
『結界石による音声データ録音の書き起こしと補足』
赤星家の別荘にて 赤星真由美の寝室より
「てめぇ!なんでドア閉めてんだよ!」
「そいつを退治するのがあんたの仕事でしょう!というか、解決したって言ったじゃない!」
「山中里香を退治してくれっていうから消滅だろう!なんでこんな奴が出てくるんだよ。ってか、さっさとドア開けろよ!」
「あんたがやっつけるまでは開けないわよ。仕事しなさいよ」
「昨晩はお互いに楽しんだ仲じゃないか。だからな、一緒に協力しようぜ」
斎藤省吾と赤星真由美が怒鳴り合っている。山中里香を消滅させてしまったことで、力を取り戻した『長澤家の殺人鬼』が姿を見せたようだ。2人の会話を聞く限り、殺人鬼相手に斎藤の攻撃が通用しなかったのか、すでに直接の対応を諦めている。
ってか、依頼人と関係をマジで結んだのかよ。プロとして気持ちが引くわ。
「嫌よ。倒せないにしても助けがくるまで頑張りなさいよ」
「俺じゃダメなんだよ!お前も見てただろ。何をやってもビクともしないんだよ。助けを待つしかないんだから、さっさとドアを開けて俺も結界の中に入れてくれよ」
殺人鬼が現れ、斎藤省吾が対応している間に赤星真由美は結界石を使用することで自分の安全を確保したようだ。その際に斎藤省吾と殺人鬼を隔離したらしい。ただ、結界石の範囲は二人が入るぐらいは余裕だし、そもそもドアを閉めて物理的隔離しても怪奇現象である殺人鬼には意味はない。
「チッ」
映像がないので分からないが、殺人鬼は少しずつ斎藤省吾を追い詰めているようだ。舌打ちをした後に助けを求めることに気づいたのか、俺に電話をかけはじめたようだ。
「先輩っすか!殺人鬼が現れたんすよ。俺じゃどうにもならないっす。どうにかしてくださいよ、先輩!」
当然、俺も急な斎藤省吾の電話に慌てている。
「こんなんが出てくるなんて聞いてないっすよ!すぐ来てください!」
改めて聞くと、こいつの電話によく対応したなと思う。人によっては即切りのはずだ。
「赤星さんの別荘です!結界石は真由美は持ってるんすけど、ドア開けてくれなくていけねぇっす。俺はそんなもん持ったことないっすよぉ」
俺の位置から場所が遠すぎる。そもそもプロなら結界石は常備だろ。自己評価高いのは勝手だが、それで困るのは自業自得だ。
「助けって誰だよ。なんで来てくれねぇんだよ。やべぇ」
俺じゃ間に合わないって言っただろうが。人の話を少しは聞けよ。
それに助ける方も命がけだ。先輩に依頼した俺も礼のひとつはしなければいけない。
本当にこいつはなるべくしてなったとしか言えない。
「意味わかんない。なんでこんなことになってんのよぉ」
赤星真由美の今までのイメージとはかけ離れた、か細い声。命の危機を前にすると当然ともいえるが、斎藤省吾を隔離している時点で自分勝手さは変わっていない。
ここからは結界石の録音が途切れるまでにあった出来事といえば、ドア越しから聞こえる斎藤省吾の叫び声と、赤星真由美の独り言がただただ続くだけので省略することにする。
ここでお願いです!
書き終えることができれば、来週には一部完結予定です。
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