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越中ひなた②

4日分予約することの何がきついって前書き、後書きを考えること。


なので今回は頭を空っぽにして後書きを書きます。

 にゃぁ


「センパイってネコちゃん飼ってましたっけ?うりゃうりゃあ(萌え)あぁ、このモフモフ感が気持ち良すぎで最高っすよね。この子の種類ってミヌエットですよね。わたし、けっこうネコに関して詳しいんですよ。残念ながら私自身猫アレルギーなので飼うことはできないんですけどね。なぜだかこの子は大丈夫みたいっすけども」


ー………………。


「でもハーネスも付けずに外に出すって危なくないっすか。逃げるかもしれないじゃないですか」


ー………………。


「このネコちゃんの名前ってなんていうんですか?」


ー………………もふもふ怪獣。


「なんて名前付けてんすか。ぜんぜんかわいくないんですけど。そうだ、今日から名前は『もふ』ちゃんにしましょう!いいよねぇ、もふちゃん?」


にゃふぅ


「もふちゃんは賛成ですって」


ー………………。


「もふちゃん、聞いて。センパイったらわたしのことを仕事に巻き込もうとしてるんだよ。ひどいよねぇ」


にゃう


ーどうせ就活もしていなくて暇だろ?


「なにいってんすか。怪談収集で忙しいに決まってんじゃないですか。就職活動している暇なんてないですよ!」


ー普通はそれ、暇だって言うんだぞ。まぁ、いいや。とりあえず手伝ってくれたら飲み放題付きだ。


「うーん、じゃあとりあえず焼肉屋さんはわたしのオススメのお店ってことでいいっすか。ちょっと、わたしだけの予算だと気軽に行けないんですよねぇ」


ー了解。どんな高級焼肉屋なのか知らないけど、ほどほどにしてくれよ。とりあえず、今までのインタビューを一通り聞いてもらったわけだけど、何か気になる点でもあったか?


「そうですね。まず一つ疑問だったんですけど、はたしてわたしにわたしのインタビューまで聞かせる必要はあったんですかね」


ー自分自身、俯瞰で聞けるのって意外と新鮮でいいだろ。


「それはそうなんですけど、ちょっと恥ずかしいです」


ー気持ちは分からないわけでもないけどな。でも俯瞰になることで分かることもけっこうあるんだよ。俺自身もインタビュー中には気づかなかったことも、こうやって聞くと疑問に思うことが出てきたりもするし。それに加えてインタビューに参加していない越中の意見も聞ければ答えにより近づけると思うんだ。だからさ、頼りにしてるよ。


「もう、ほんっとしょうがないっすね、センパイは。わたしがいないとアレなんすから(ドヤっ)ここはいっちょわたしが活躍してあげますか」


ーよろしくな。焼肉分の期待はしているぜ。それでインタビューの内容にかんして何か気になった点はあったか?


「何点かあるんですけど、まずは山中里香がなぜ三人の前に現れているかですね。そもそも山中里香自身は自殺か、または長澤家の殺人鬼に襲われて亡くなったわけじゃないですか。だとすると、事件当日に三人に対して怨恨が発生したとは考えづらいですよね。しかも、長澤家に行くことになったきっかけも、強制で参加させられたわけじゃなく、怖がっている保田なおを心配して自ら飛び込みで参加しているわけじゃないですか。つまり普段から三人と同じグループで行動しているような濃い関係ではなかったと思うんです。もちろん、保田なおに対してだけは別ですよ。あくまでグループ単位での話です。実際に山中里香は保田なおだけじゃなく、三人の前に現れていますから。そうなるとやっぱり普段からも事件当日からも、山中里香が三人に対して怨恨を抱いたという線はなくなります。それにセンパイも山中里香から危険な感じはしなかったんですよね」


ー三人の近くにいた山中里香のモヤの濃さはそれぞれ違っていたけど、どの山中里香も危害を加えようという感じはなかったな。


「他の怪談でもそうですけど、大概はこういう場合、助かった人間の目の前に現れる理由は怨恨なんですよね。わたしの道連れにしてやるみたいな。でも、そんな思いがないのに三人の前に現れる理由は何なのかなぁって思いましたね」


ーたしかにそこは俺も気になったな。むしろ逆に山中里香に対しては、いてくれることでの安心感があったぐらいだったし。


「それに同時に現れたアイスピックも気になりましたね。幽霊となった山中里香の近くにアイスピックがあったことで、みんな自分が襲われるんじゃないかと思ったわけですけど、それっておかしいですよね」


ー死因となった凶器がアイスピックだったからかな。


「そこなんすよ。そもそも自殺だったとしても、どこからアイスピックを持ってきたかって問題もあるんですけど……センパイ、赤星哲也のインタビューで山中里香は長澤家の殺人鬼に殺されたって結論づけてましたよね。面倒なんでわたしもそれに乗っかっていいですか?」


ーうーん、できれば俺の意見には影響されてほしくはないかな。


「いや、わたしも同じ意見なんで」


ーそれならいいけど。


「それじゃ、話しを続けますね。そもそも凶器のアイスピックの持ち主って山中里香じゃなく、長澤家の殺人鬼ですよね。だから被害者になる山中里香が、自分が殺された時の凶器を持って三人の前に現れるってことにすっごく違和感を感じるんですよね」


ー仮に三人に対して復讐するにしても、たしかに殺人鬼のアイスピックってのはおかしいかもな。


「ですよね。あとはやっぱり特殊スタンガンっすね」


ーやっぱりお前もそこが気になったか。


「直接は山中里香とは関係ないですけども」


ーいや、そうとも限んないぞ。


「あれ、センパイ何か分かっているんですか?」


ーまぁ、ここは俺の考えはいったん置いておいて、越中の話を続けて。


「いいっすけど、後でちゃんと教えてくださいね。今のわたしはセンパイの相方になるんすから」


ー分かってるよ。


「分かっているならいいっす」


ーそれで越中は特殊スタンガンのどこが気になったんだ。


「まずは保田なおのインタビューから赤星真由美が普段から使っていたこと。そして関晃子のインタビューから関晃子も特殊スタンガンの仕組みを知っていたこと。関晃子の話し方は自らは使っていないけど、使用している人の横で安全な位置から見ていた人の視点でしたよね。一方の保田なおは赤星真由美に対しては否定的なニュアンスだった。それぞれの三人の中での呼び方も、なんだか上下関係があるようにわたしは感じました。そのことから赤星真由美が普段から誰に対して特殊スタンガンを使っていたのか。……想像するだけで反吐が出ます」


ー…………。


「あとは犯人を捕まえようとしていた赤星真由美がなぜ特殊スタンガンを使用していたことをインタビューで言わなかったのかが気になりましたね。だって父親の権力を考えれば、センパイに話すことで特殊スタンガンを持っていることのリスクを感じたとしても揉み消せるわけじゃないですか。だから特殊スタンガンが効く効かないは別として、気にせずに会話の中に出してくると思うんです。でも赤星真由美は保田なおを追いかけるようにして全員で逃げたとしか言っていないんですよね。関晃子の話から特殊スタンガンを使ったことは間違いないでしょうし、だとしたらなぜ赤星真由美は特殊スタンガンを使用したことをセンパイに隠したのか。それっておかしいですよね」

いいねしてニャん、感想書いてニャん、レビュー書いてニャン。


よろしくにゃっふるー!

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