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秋の手本

作者: タマネギ

笑わないことで、

随分と損をした。

何より、人付き合いが

広まらない。


みんな楽しく

過ごしている所に、

自ら集えなくなって

しまった。


目の前の出来事が、

どこか空々しくて、

ほんとの心地よさは、

別の場所だと感じる。


人間は笑顔があれば、

多くの困難を

切り抜けられる。

これは間違いない。


本に書いてあり、

体験に滲んでいる。

それだけに、

笑わないことが怖い。


見上げれば、

秋空は目に優しく、

笑わない自分にまで、

大丈夫ですかと尋ねる。


大丈夫、大丈夫と

言ってみたあとで、

一人で畑に行き、

一人で部屋に戻る。





玄関が開いている、

また来たか。

ねえねえ、饅頭買ってきた。

ねえねえ、振り付け、どうこれ。


時々やって来る彼女は、

食べたい物を食べ、

行きたい所へ行き、

よく笑い、よく泣き、よく踊る。


喜怒哀楽が歩いている。

秋の空より変わりやすい。

彼女も学校に行けなかった。

こんにちは〜


ミュージカル仕立てに

つき合うのは、けっこう疲れる。

メロディをつけての

こんにちは〜


舞台用の笑顔で、

くるくる回っている。

笑顔の練習らしい。

なんとなく、お手本に見えた。

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