いついかなる時も
いついかなる時も、忘れてはいけないことがある。
それは、君が好きだということだ。
出会いは突然、といっても、予期できる範囲だ。
高校に入学して、初めて見た時は、単なる同級生に思えていた。
その思いがいつ湧き出てきたのかということについては、僕は詳しくわからない。
分かっていることは、君が好きだと、いつの間にか思えるようになったということだ。
そして、一番大事なことは、その気持ちに気づいたということだ。
誰ともなく、ただ友達でいたい。
それが最初だったのかもしれない。
好きだということに気づく遥か手前、それが最初だった。
少しの友達、大勢の知り合いでよかった。
それも友達の範囲が広くなると、親友と呼ぶべき人らもあらわれるようになった。
その親友のうちの一人が君だった。
親友と呼べる人数は、友達と呼べる人数よりもはるかに少ない。
でも、君は、その中でもずっと筆頭にいた。
だから、好きになれたのかもしれない。
恋をしたのを見逃すほどに、君は僕の近くにいたからだ。
好きだと、告白をしたのは君からだった。
それは、高校2年の夏。
太陽駆ける暑い夏の日だった。
告白は二つ返事で受け入れた。
それは、君も同じ気持ちだと気づいたから。
僕も同じ気持ちだと分かったから。
以来、僕らは付きあっている。
いつかは結婚、それから子供も生まれていくだろう。
だが、それはきっと遠い未来の話。
それが僕らの未来。