Schwarzweiß ver:2.00
――世界には、常に黒と白が存在する。
……人類と吸血鬼の如く。
――世界には、常に天と魔が存在する。
……魔術師と咎人の如く。
――世界には、常に光と闇が存在する。
……生者と死者の如く。
――世界には、常に太陽と月が存在する。
……喰う者と喰われる者の如く。
宇宙に一人ぼっちの惑星で、神々が運命を紡ぐ。
終焉は既に決まっている。
この星が鼓動を刻み始めた、その瞬間から。
人は常に夢を描く。この世界には現実しか存在していないから。
人は常に希望を欲する。この世界には絶望のみが蔓延っているから。
ゆえに人から生まれし無想が、我々に物語を刻む。
幻想に溢れる物語を。
幻想とは物語を纏う狂気。
幻想とは物語を騙る凶器。
物語とは幻想を詠う狂気。
物語とは幻想を唄う凶器。
『夕凪』の向こう側、『影』の元で『記憶』を無想し、『彼女』達は、『オワリの世界』を臨む。
消え去った数多もの生命が描く幻想。
消え去ってしまった幾つかの物語。
『夜』が明け、『回帰』と『殺戮』の果て、『聖戦』は終焉を迎え、『世界』は新たな時代を望む。
いつか見たあの朝日 沈みゆくあの夕日
――美しい光に包まれ消えていく
いつか見たあの満月 沈みゆくあの新月
――黒い闇に包まれ消えていく
いつか見たあの幻想 消えていくあの現実
――幻想に包まれ消えていく
Schwarzweiß for the RE:Universe