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人間嫌いな俺とビッチな少女  作者: マイナスイオン
最終決戦 それぞれの行く末
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人の噂も七十五日

よろしくお願いします。


……


「ねえ!ビックニュース!なんか東雲さん鍋島のこと刺したみたいだよー」


「「えー?まじでー?」」


「幼馴染の恋愛のもつれって感じー?」


「ま、鍋島にはもう萌がいたもんねー」


「言われてみれば少し危なかったぽくないー?」


「あっ、それわかるかも!なんか雰囲気他の人たちと違ってたよね~」


「まあ、刺したって言っても鍋島は軽傷だったらしいよー?」


「でもどの面下げて学校来るの?って感じだよねー」


「でも、なんか噂だと東雲さん学校辞めるらしいよー」


「高校祭で一致団結できたところで転入してきて、和を乱しただけだよねー?」


「鍋島と関わりはないけどなんか可哀想だよねー」


「昔の幼馴染に付きまとわれて、終いには刺されるなんてね」


……


誰も同情なんてして欲しくもない。


ただ、何から何まで俺は考えが甘いみたいなようだった。


何から何まで元通りなんてものは最初から存在しなかったのだ。


誰か1人でもあの時、学校にいれば必ず噂になる。人から人への言葉の繋がりがなければイジメなんてものは存在しない。


こうなってしまえば噂に歯止めは効かなくなる。転入早々有名になり、美人でスタイルも良い、何よりモデルまでもしていた奴が人を刺したとでもなるとこの話に飛び込まない奴はいないだろう。


幸い、後10日ほど経てば冬休みだ。休み明けにはみんな忘れている。ただ、沙霧はもう高校に登校することはない......


そして後一つ、俺には気にしていること、それは退院してから以来胡桃と会っていないことだ。


沙霧と向き合ったあの日、胡桃が屋上に神野と一緒に来てくれたことは神野から聞いた。


本当は会って話をしたい。狂っていたとは言え、沙霧の言っていたことも気になる。


ただ聞きもしないうちに決めつけに走ってしまったことに罪悪感もあり、俺から話しかけることもできずにいた。


あいつには感謝しかないのに沙霧の発言が事実なら俺は一体どうしたらいいのだろうか?


********************


私は鍋島に話すこと、そしてもう一つあることを決めた。


彼との時間は本当に楽しかった。


最初は冴えないやつに告白なんてとか思ってたよね。


だけど彼と触れ合って自分がしてたことの愚かさ、最低さを知って、もっと鍋島のことを知りたくなって気づけば好きになってた。


惚れさせてやるって言って自分が惚れるってなんていうか、おかしくて笑っちゃうよ......


だけど、私のこの気持ちは本気。


きっと東雲さんも鍋島のことを好きだったのだと思うけどその気持ちにも負けないくらいに好き!


好きな人にはもう隠し事はできない。


一時は東雲さんが来なければなんて思ったこともあった。


私自身に嫌気がさす日々も続いた。


彼女が来なければ鍋島が怪我を負うこともなかったと思う。


だけど、それも私にとっては自分を見つめ直せるきっかけになったし、これで本当の意味で鍋島睦月と向き合うことができる。


次は......私の番だ。


一つ決意したことがあるけど、欲を言ったら本当は今年のクリスマス、一緒に過ごしたかったけど私にとってのけじめ、


それは......


ここまでご覧いただきありがとうございます!

もし、この作品を面白いと感じていただけましたらブクマ、評価、感想お待ちしております!

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