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きつねのはなし   森見登美彦

 こんにちは、しんどうみずきです。

 読書って楽しいですね。楽しすぎて一向にはかどらないのがつらいところです。

 短編小説集とかだと一気に読んでしまうのがもったいなくて、一晩に一遍ずつとかになるからスピードが遅いんですよね。いくら読んでも足りないくらい名作はたくさんあるとは分かっているのですが。

 漫画だと一気読みするタイプです。

 最近は進撃の巨人を読んでみて、いたく感銘を受けました。

 人間が捕食されるというお話は珍しくもなんともないんですけど、世界観として、人類全体が被食者になるという設定はとてもおもしろかったです。

 私のイメージとしてはプレデターみたいな奴が数匹やってきて、拳銃とかぶっ放しながらなんとか倒すみたいなものかなーと思っていたので。敵には圧倒的な絶望感を求めるタイプなんですよね、私。

 クレイモアとか勝てる気がしなさすぎて楽しいです。

 けどけど、一番好きなのはブリーチです。なんといわれようと好きです。なんというか最近はB級映画を楽しむような気分ですが、なんだかんだいって面白いですから!



 さて、漫画の話はさておき。

 今回は森見登美彦さんの『きつねのはなし』です。

 正直言ってかなり良かったですね。

 京都を舞台にした4つの短編で、共通の店や設定らしいものは出てくるのですが、つながりがあるとは明記されていません。まあ、あまり気にしないでいいでしょう。好きに解釈するのが賢い読者というものです。

 表題作をはじめとして、独特の雰囲気を存分に発揮しています。

 どこか素っ気ないようで、それなのに舞台へ引き込んでいく力を持った文章でした。

 いいですねー。

 こういう素朴な感じ大好きです。

 和風ファンタジー好きな私としては、かなりツボに入りました。

 そしてなにより伏線にしびれました。

 ん? と感じた違和感がことごとくあとでストーリーに絡んできて、思わず身震いしちゃうくらいでした。

 やっぱり小説の醍醐味は伏線の回収ですよね。

 こればっかりは何度やられても快感!

 和の雰囲気が好きという方におすすめです。





ーーーーここからネタバレ有りーーーー















 一番好きなのは、果実の中の龍ですね。

 虚言癖のかたまりみたいな先輩のお話。

 伏線の鮮やかさにしてやられました。


 この作者の面白いのは、二人で話を回せそうなところに、あえて三人目の存在を放り込んでくるところですね。

 本作で言えば先輩の彼女(?)がそれにあたります。

 一人称だから第三者的な視点をその人のセリフに込めているんでしょうね。

 そこがまた、上手い。

 つまんない男よ、と繰り返す彼女と、真相を知った後でも先輩を尊敬し続ける主人公。

 そういう二つの視点が作品に奥深さを出しています。


 私がおやっと感じたのは、先輩はかなりアクティブっぽい描写をされていたのに、たいてい自分の家にいるから、と主人公に言っていたシーン。

 ここが最後にすとんと決まるわけですね。

 それに加えてシルクロードを旅した割に、外国語は不慣れとか言っちゃったり。

 ここは本音なんでしょうね。これも伏線。


 小説ってノンフィクションでない限りすべてが嘘で塗り固められているんですよね。

 ふと、そんなことを考えてしまったり。

 もし面白い話を作れるんだったら、それでいいんじゃないですかね。つまんない男と呼ばれなきゃいけないんですかね。悲哀の中に救いがある、そういう小説だとも取れました。

 

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