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書きあぐねている人のための小説入門   保坂和志

 今回は小説ではなくハウツー本の紹介です。

 読書日記というタイトルなので許してください。というか、当初は新書やらビジネス書やらも読んでいくつもりだったのですがどうも手に取りやすいものばかりを選んでいたら小説のみになっていたという次第でございます。

 言い訳はこのへんにして、本題に移りましょうか。

『書きあぐねている人のための小説入門』です。

 ……書きあぐねてます、はい。

 本来の意味的には、書きはじめたいけどなんだか上手くいかないなあという初心者へ向けたものなのでしょうが藁にもすがる思いで読んでみました。

 私は古本屋なんかで目についたハウツー本を何冊か持っています。どれも勉強になる内容で、時々詰まった時には読みなおしたりします。

 しかし、そういうものは大抵テクニック重視で(それを求めている一面もあるわけだけど)小説の本質とはなんぞや、と考えているものは少ないです。

 本書はそんなハウツー本とはちょっと一線を画した、直感的に読めるところがアピールポイントらしいです。

 たしかに細かい理屈を抜きにして読んでも面白かったです。



 作家が小説のハウツー本を書くというのは珍しくありません。

 なにより信ぴょう性がありますし、自分の作品を引用しながらこれこれはどういう意図を持って書いたのか――なんてことを解説できるからです。

 それにプロでもない人が「こうやれば絶対に面白い作品をかける!」とか豪語してても「じゃあお前が書けよ」となるのがオチですからね。

 


 というわけで感想です。

 けっこう独自の視点を持っていて楽しめました。

 風景はなぜ描かなければならないのか、人間を書くとは何か……そんな基本的なことから、作者の小説観まで幅広く取り扱っています。

 こういうハウツー本は参考にするしないは別として、一度目を通してみるといいと思いますね。

 きっと私達の役に立つはずです。









――――――ここからネタバレ有り―――――






 ネタバレといっても特にないのですが。

 特に心に響いたのは、ネタを惜しむな、一つひとつの作品を全力で書けということですね。

 そうすることで自分が成長する。

 全力を尽くさなければ成長なんてあるはずがない、と。

 大事ですよね。

 どれだけうまく書こうとするかではなく、どれだけ限界に挑めるか。

 その果てに最高の作品が待っているのではないでしょうか。

 かくいう私も、体面にこだわりすぎて本質を見失っていた気がします。また昔みたいに楽しい小説を書こうという気持ちが戻ってくれば筆もスイスイ進むかもしれませんね。


 それではみなさん、また次回。

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