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ドラゴとフウライ ― 旅の先にあるもの ―  作者: ナナマル
小島編
22/32

還るもの、残るもの

「えっ!えええっ!な、みんなは!?あのがれきは!?なんで!?どこいった!?」


あまりの出来事に混乱していると、急に手の中の袋がずっしりと重みを増した。

見ると、七色の貝や魚、古銭は、魚の骨、傷んでドロドロの海藻、濡れた石となって零れ落ちてきた。


「うわわっ!」

素っ頓狂な声を上げ、それらを投げ捨てる。空で散り散りになって海へ消えていく中の物を、呆然と見送っていると


「大丈夫か。」


ゆっくりした声に我に返り、深い呼吸を繰り返す。


「海…よごしちゃったかな。」


しょんぼりとつぶやく。


「汚すも何も、あれらはもともと自然のものだろうよ。」


あきれたようにドラゴが返す。

そっか、金属で加工したわけじゃないもんな。よかった。

それにしても――


「あの島、なんだったんだろ。」


「どこかで聞いたことがあるが、はるか昔、疫病で滅んだ島があると言ってたな。島外の人間が持ち込んだのだ。」


「そういえば、僕のいた村もよそから移る病気を持ってきた人がいて、薬師さんが大忙しだったことがあるよ。僕たちは治ったけど、そっか、みんな…」


免疫のない島の住人には致命的なこともある。フウライの村には薬師がいるが、もしいなかったら。


「島外の人間を恨んでるんだろうよ。」


ぽつり、とドラゴがつぶやく。


「僕も恨まれていたかもしれないね。」


フウライはそんなことしか答えることができなかった。悪気があったわけではないだろう。でもそれが致命的になってしまうこともある。


「人間が生きていればそんなこともある。気にするな。」


「でもさ、僕、昨日とかのごちそう…なに食べてたんだろう…」


「気にするな。」


「…」


「…」


ドラゴが言うんだから、毒ではないんだろう。おなかはいっぱいになったし、おいしかったのは事実だから――


「じゃあ、行こうか!」


まっすぐ次の街を指さすのだった。


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