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友なんてなかったんだ
「おはよう」
そう、声を掛けて返事してくれたのは、
1年の5月までだった。
きっかけは、筆箱をネームペンで汚した時だった。
友達を、売った。
「友達がやったんだ」って、
最初は軽い気持ちだった。
これで、怒られない。
そう思った。
でも、その友達の親に、電話を掛けたらしい。
時計が10時を過ぎようとしていた。
急に扉が開き、起こされ、
説教を、2時間かけて、
挙句の果てには、
反省文を書かされ、
漢字が書けていなければ、
即やり直し。
1時になって、ようやく解放された。
でも、遅かった。
先生から、その話をされ、
友達から、縁を切られて、停学となった。