入学式と出合い
誤字、脱字あるかもですが、ご了承ください。
「ハヤテくん、私と付き合って見ない?」
クラスの人気者からの突然の告白に俺は…
「………え?」
っと、なんとも情けない返事をしてしまった。
今日の天気は晴天、少し風が吹いており、桜がパラパラと舞っている。
今日は、これから俺が通うことになる、白猫高校の入学式。
自分以外も、周りには、沢山の生徒が登校する姿が見てわかる。
歩いてる生徒もいれば、自転車の生徒、1人だったり、数人だったり、
その中で俺は、1人でゆっくり歩いていた。
「今日から学校とかだるいなぁ、早く終わるかなぁ~」
1人でぶつぶつと呟いてると、後ろから誰かが俺に声をかけて来た。
「おぅ、ハヤテ、おはようさん。」
「あぁ、健吾か、おはよう。」
俺と健吾は、小学校からの仲であり、今でも、休みの日や夜に(ネットゲームなどで)良く遊んでいる。
「俺たちも今日から、高校生だな。」
「あぁ、そうだね。」
「今日も、夜にネットゲームやろうぜ、1人じゃ倒せなくて。」
「あいつは結構強いからねぇ、いつも通り健吾のサポートしてあげるよ。」
「おぅ、悪いな、今日も頼むぜ。」
普段どおりの会話をしながら、学校まで歩いた。
学校は駅まで、約10分の距離。道は、ほとんど直線である。学校までは上り坂であり、後ろからは、前の景色が見えやすく、前からは、後ろに振り返ると、電車の奥に見える、海岸を広く見ることができる。
俺がここを選んだの理由は、家から電車で2駅という、近さからである。
健吾も、俺がここを選ぶと言ったら、一緒の高校を選んだらしい。
2人とも、クラスは一緒だった。教室の黒板に、
[皆さん、入学おめでとうございます。クラスの席は先着順にします。好きな席に座ってください。]と書いてある貼り紙があった。
俺達は後ろの真ん中の列に座った。
後ろが健吾で、その前が俺である。
理由は、健吾が、
「ここなら、クラス全体を見渡せるから。」
という理由だった。
入学式も終わり、クラスの最初のHRは自己紹介から始まった。
1人ずつ、自己紹介してる時、俺は凄いだるかった。
それでも、何とか聞き流す感じで、聞いていたが、ある女子生徒が自己紹介してるとき、何故かその女子生徒が気になった。
「椎名 茜です。明るい事が取り柄です。この高校でも、色んな事をして、様々な楽しい体験をしていきたいと思います。」
椎名 茜。髪は紺色で長髪、背も俺より少し高く、すでにクラスの人気者っぽくなっている。
そして、数分して、今度は健吾の番になった。
「皆さん初めまして、橘 健吾です。元気が取り柄で、趣味は、身体動かしたり、ゲームしたりです。学年全員とダチになるのが目標なので、気軽に話してくれると嬉しい。そんな感じで、これからの高校生活よろしく。」
クラス全体を見渡しながらの健吾の発言に、流石だなぁ、っと改めて思った。
次は自分の番、何を言おう?
後ろの健吾の方を見ながら考えていると、健吾がこちらを見てニヤッと笑った。
「ちなみに、俺の前にいるのが、小学校からの仲で、中々のめんどくさがりやな黒咲だ。けど、根は良いやつだから、こいつの事も皆よろしくな。」
急に言われた自分に対しての発言に、慌てて喋った。
「何で急に俺の紹介をするの?俺の自己紹介少しハードル上がったじゃん、ねぇ?」
2人の言い合いに対して、笑ってる声が聞こえた。
深呼吸してから、自分も席を立って、自己紹介を始めた。
「えーっと…、黒咲 ハヤテ(くろさき ハヤテ)です。高校生活は静かに過ごそうと思ってます。」
こう言いながら、健吾を一瞬睨む。
「趣味は、アニメやゲームなどです。よろしくおねがいします。」
そう言い終わッてから、ふと、さっきの仕返しにと思って、少し付け加えた。
「もし、健吾の事で困ったことがあったら、教えて下さい。対処方を教えますので。」
そう言って、椅子に座った。すると、
「何余計なこと言ってんだよ。」
早速健吾に絡まれました。
「昔から健吾は、好きな話になったりすると、誰これ構わず、ずっと喋ってたりするじゃん。ああいうのタイミングが難しいんだよねぇ。」
「………否定出来ない。」
そう言うと、健吾は1人で何かぶつぶつと独り言を始めた。いつもの事なのでスルーしとこう。
ふと、顔を上げると、椎名さんと目が合った。だがすぐ向こうが視線を避けた。
学校も次の日からは、授業が始まった。
そして、3日目にもなると、ある程度のクラスのグループが出来ていた。
運動系や文化系、男子同士や女子同士と様々な中で、俺は、健吾と2人でいることが多かった。
でも、健吾の所には、色んな人が声を掛けに来て、その度に、俺も軽く混ざりながら話す感じにはなっていた。
何もないときは、2人で、その日の夜に遊ぶゲームとかの話が多かった。
だが、健吾と喋ってる間も、たまに椎名さんの方を見てしまう自分がいた。
すっかり女子グループの中心的存在になっている椎名さんを見て、
(やっぱり、ああいう人は、人気者になるの早いなぁ。)
なんて思っていた。
今日も、いつも通りに2人で喋っていた。
いつも通りに、健吾の話に軽く返す感じ。これくらいが丁度良く思えていた。
だが次の瞬間、俺の人生は一気に変わった。
それは、健吾が俺に振ってきた質問に、俺がいつも通りに答えたのがキッカケだった。
「そういえば、ハヤテは今年の予定とかもう決まってるのか?」
「うーん…いつも通りかなぁ?あっでも今年は絶対に行きたい所があるんだよねぇ。」
「ほぅ、何処なんだよ?まぁ、大体わかるけどな。」
「まぁ、去年も一昨年も行けなかったからね。今年こそは絶対に行きたい。」
「やっぱりあそこか?」
「もちろんあそこだよ。」
「夏と冬に開催する?」
「そう………コミケだよ。」
このコミケという、単語が出た瞬間、椎名さんが急にこっちを見てきた。
俺は健吾の方を見てたから気付かないけど、健吾からは、すぐにわかったらしい。
「なぁ、今、お前がコミケって言った瞬間に、椎名がこっちを見てきたぞ。」
「え?」
そう言われて、椎名さんの方を見ると、まだ向こうもこっちを見ており、バッチリと目が合ってしまった。
そして、椎名さんは少し顔が赤くなった気がしたけど、そのまま視線を戻し、女子グループで話し始めた。
「もしかしたら、椎名は、アニメとか好きなんじゃないか?」
健吾が俺に聞いてきた。
「どうなんだろうね?高校生でも、アニメ好きはた沢山入ると思うし、俺達もこうして、喋ってるし。」
すると健吾が、
「男子のアニメ好きは、別に良いかもしれないが、女子校生がアニメ好きって、なんか恥ずかしく無いか?」
「うーん………どうなんだろうね?いきなりグループの中で、アニメとかの話を切り出すのは抵抗あるかもだけど。」
「本当は椎名もアニメが好きで、アニメの話出来る人が、欲しかったとか?でも自分からは、恥ずかしい。………そんな時に俺達の会話から出てきたコミケの単語。あの2人はアニメが好きなんじゃないかって、こっちを見たんじゃないか?」
「そうかもしれないね。椎名さんがアニメ好きな仕草は、ここ2〜3日無かったから気付かなかったけど、隠してたのかもね?」
「何かきっかけがあればいいけどねぇ。」
この会話の途中で、チャイムが鳴り、授業が始まった。
そしてそこからは何も無く、放課後になる。
「さあて、俺は入る部活でも探そうかなぁ?ハヤテは入る部活とか決めてるのか。」
椅子から立ち上がりながら、健吾が聞いてきた。
「えっ?………何で部活入らなきゃいけないの?面倒くさくない?素直に帰った方が良くない?」
「………そう言うと思ったよ。」
健吾は、俺が、こう答えるのをわかっていたようだ。
「身体を動かすのは良いことだぞ?」
「いつも学校まで歩いてるじゃん?」
「高校になってからでも、新しいこと始めようぜ。1度きりの高校生活だぞ?」
「だからこそ、部活なんかしないで、新しい事を見つけるためにも、部活に縛られないで、何かを探そうとは思ってる。」
「思ってるだけだろ?ちなみに今日の予定は?」
「駅前で、新しいゲーム買う予定。」
「………そうか、わかった。取りあえず、今日の夜も一緒に協力してドラゴンを倒す予定だけは忘れるなよ?」
「大丈夫、それはきちんと覚えておくから。」
「わかった、それじゃ俺は行くからな。気を付けて帰れよ。」
「あぁ、そっちもいい部活見つけなよ。」
「おう、また夜な。」
そう言って、健吾か、教室から出て行った。
教室には、まだ半分くらいの生徒いる。そして、椎名さんもいた。俺が1人になると、こっちをチラチラと何回も見てきた。だがすぐに、グループ内の会話に戻っている。
今日も、椎名さんにアニメ好きなのかを聞けずに終わってしまった。仕方なく俺はそのまま学校を出た。
そのままゆっくりと歩き、駅前の店の前で、机に携帯を忘れてきたことに気付いた。
今日はゲームを買うだけの予定だったので、慌てることもなく、帰る時と同じくらいで速度で、学校に戻った。
教室には、既に誰もいなかった。皆帰ったか部活かな?なんて思いながら、机から携帯を出した時、
………何故か、教室に椎名さんも戻ってきた。
「「あっ………」」
お互いに目が合い、声も出た。
「………椎名さんも何か忘れ物?」
「うん、ノート忘れちゃって………」
そう言いながら、椎名さんも、自分の席(廊下側の真ん中)まで歩き、机からノートらしき物を取った。
そしてそのまま、なぜか自分の所まで歩いてきた。
俺は自分の席で椎名さんを見ながら、ずっと立っていた。
「ねぇ、ハヤテくんは、アニメ好きなんだよね?」
「まぁ、小さい頃からずっと色んなアニメ見てたからね。」
「実は私も、アニメ大好きなんだよね。たまにアニメショップとかも行くんだ。」
やはり、椎名さんもアニメが好きだった。
「そうなんだ。俺はいつもネットで買ったりするだけで、余り行かないんだよね。」
「そうなの?じゃあ、今度2人で行かない?」
突然の誘いだったが、俺は普段通りの返事をした。
「えぇー、めんどくさいなぁ。それに男女行くって恥ずかしくない?」
「私は気にしないよ?」
「俺が、気になるんだよね、変な勘違いとかされるかもだし。椎名さんクラスの人気者だし。」
「ふーん、そういう事か。」
そう言って、数秒たってから、椎名さんは笑顔で俺に顔を近付けてからこう言った。
「じゃあハヤテくん、私と付き合って見ない?」
「………え?」
こうして、俺と椎名さんは付き合うことになった。
最後まで、読んでくれてありがとうございます。
初めての小説で、凄い緊張してます。
漫画やアニメが好きで、自分も小説が書きたくて、書き始めました。
時間がある時に、ゆっくり書いてるので、投稿は、遅めだと思います。
それでも、頑張って書いて行ければと思ってます。
どうか、温かい気持ちで見守ってください。