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侍女が起こしに来る前にフリージアは目覚めていた。
むしろ、起きてしまったのだ
二度寝を決め込んでいたのに
興奮して眠れないのだ…楽しみ…
こういうワクワク感は子どものものなのだろう
自分の中の記憶の感覚と今のワクワクとでちょっと恥ずかしくもある。
見た目が子どもなのだから気にしなければいいのだけれど
どこか気恥ずかしいのだ。
コンコンと扉のノックが聞こえて
ガバリッ!と起き上がる
「お嬢様、朝でございます。」
「おはようごじゃいましゅ。ランジア」
「おはようございます。お嬢様」
どこかワクワクを隠せないでそわそわせかせか朝の準備をする
フリージアを微笑ましく見ながら手伝う侍女のランジアだった
「さあ、朝食になさいましょう。」
「はい」
できるだけ、おしとやかに優雅を心がける乙女心だ
ランジアが噴き出すのを堪えるのも露知らず
優雅に足早に食堂に向かうのだった
「いただきましゅ!」
元気に朝食をバクバク食べた。
ちょっと逸る気持ちが抑えられなかったらしい。
今日は、みんな多少のマナー違反も見逃してくれるらしい。
心なしか肩が震える侍女やコックやクロムウェルが傍にいたがフリージアには見えていなかった。
「ごちちょうちゃまでちた!」
「おとうたま、おでかけは何時からでしゅか?」
「そうだな、今から準備をして出かけよう」
「はい!」
元気に返事をして、食堂を出て
直ぐに準備を開始する
といっても侍女さんたちがしてくれるのだが
「さ、お嬢様 できました。」
「ランジア、マリーありがとう」
エントランスへてくてく…いえ、優雅にむかうと
クロムウェルが待っていた。
「フリージア様、今日も素敵でございます。」
「クロムありがとう」
やったわ。優雅にお礼を言えたわ
心の中でガッツポーズをとっていると
「待たせた、さ、行こう 私のお姫様」
クロムウェルが扉を開たり、私をエスコートして馬車に乗せてくれたりして、無事出発したのだった。
「さ、フリージア 外を見てご覧」
「あれが市場でしゅか?」
「そうだよ。色々な物が並んでいるだろう」
「でも…」
「どうしたんだい?フリージア」
「きちゃないでしゅわ」
「はっはっはっ。確かにな。でも賑わっている証拠だと思わないかい?」
「にぎわっていちぇも、ちれいは保てましゅ!」
「そうか、汚いのはダメか…」
「きちゃないと、ぐあいがわるくなっちゃり
お腹がいちゃくなりましゅ!」
「具合が悪くなるのはなぜだい?」
「きちゃないとしょこに悪いばいきんいっぱい」
「ばいきんとはなんだい?」
「お腹いちゃくしたりぃ、ゲーゲーしちゃりぃ、おねちゅでましゅ!」
「病原菌のことかな」
「しょれ!でしゅ」
「汚いと発症するとは聞いたことがないな」
「きちゃないとねじゅみでましゅ。」
「ねずみか?」
「ねずみや害虫はびようげんちんをはこびましゅ」
(く〜、もっと流暢に話したいのにこの口め〜)
「そうか、フリージアは賢いな〜」
お父様は頭をなでながら何か考えごとをしているようだった。
しばらく馬車に揺られると
馬車が、止まった
教会に着いたのだ。
「お嬢様、到着いたしました。」
クロムウェルがエスコートしてくれる。
お父様の後に続き教会の中へ入る
てくてくと歩くと
教会の人がこちらですよと案内してくれた。
「はじめまちて、わたくちはプリチア商会かいちょうの娘フリージアともうちます。
よろちくおねがいいたちます。」
皆微笑ましく挨拶を聞き、奥の祭壇へ案内された。
偉い雰囲気の人がキラキラした物の前で待っていた。
クリスタルで、できた人型の像だった。
「さ、この神の御神体の前で祈るのです。
あなたのギフトが見えるはずです。
稀に、神フローラと話をする者もいるとか
さ、お試しください。」
てくてくと踏み台を登り御神体の前で
目を瞑り祈りを捧げた




