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フリージア達は忙しかった。

それはそれは忙しかったのだ。


なぜかって。


王都までの転移門の予約(往復で帰りは—2)


フリージアの制服の採寸こはすぐ終わった。

魔道具で簡易化されているのだ。

送られてくる魔道具で採寸するだけで寮の部屋に制服が用意されているのだ。

もちろん金持ちの王都周辺の貴族はわざわざ針子を呼び寄せ同じ生地で制服を作らせたり様々だった。


パニカムも張り切っていたが

どうせ同じ制服なのだから魔道具でいいとフリージアに断られて、ガッカリしていたのは周知の事実だった。


その他、寮へ持ち込める荷物の確認から準備

王都で必要であれば手に入れることができる物ですら

パニカムは持たせようとしていた


この行動はまるで、久しぶりの帰省してきた子どもへ

醤油まで持たせてしまう実家の母のようだなぁ

私も同じことしたっけなど前世を懐かしむフリージアだった


その度に

「お父様、長期休暇には戻って来るのですから

荷物は少なくていいのですよ。

あんまり快適に過ごしすぎると自宅に帰ってくる理由が無くなってしまいますから」


などと言うと


「それは、大変だ!これはいらないね」


と諦めてくれるのだった。


そんな無駄なやり取りが多数あったのも準備がとても忙しかった理由の一つだ。

最終的にはランジアが怒ってパニカムがシュンと項垂れて部屋から退場させられたのを皆が確認したのだった。


あとは、商業ギルドの仮登録を本登録に変更した


なぜ仮だったかというと

商業ギルドへの登録は小学部入学の6才になる年まで認められないのだ

それまでは親とセットの扱いで仮登録しかさせて貰えない。


フリージアは肥料の発案者として仮登録済みなので

本登録をしてギルドカードからの支払いが可能になったのだ

ビバキャッシュレス


ちなみに、プリシア商会の会員にももちろんなっているのだ

ちなみに企画課課長と役職までついている

そして、企画課はフリージア一人だ。


会頭が動かせる口座からフリージアの口座に売上の一部が入金される仕組みなので

使わなければずっと貯蓄が増える仕組みだ。

そして王都でも商業ギルドにきちんと登録しているお店なら

このギルドカードで支払いが可能なのだ。



しかし、この登録なかなか大変なのだ


本人確認のため鑑定士が呼ばれ


親子関係の確認に始まり、嘘をついていなかなど様々な確認をされる

時間がかかるので


受付時間の関係で1日で終わらないこともしばしば



そして、屋敷の人たちも

フリージアと一緒に居たいので

一緒に料理をしたり、お茶を一緒にして別れを惜しんだり

長期休暇には帰宅するというのに

今生の別れのような悲しみっぷりだったのだ。


フリージアはその度

前世の自分の子ども達との別れを思い出し

丁寧に残りの時間を過ごすのだった。


そして、小さなころから勉強を教えてもらっていた先生ともお別れだ

礼儀やら世の中の常識を教えてくれた先生と

魔法学を教えてくれていた先生

きちんと今までの感謝とお別れを伝えた。

心ばかりの別れのプレゼントもしてお別れをしたのだった。


こうして過ごすうちに、入学へのカウントダウンは

あっという間に0になったのだった。



読んでいただきありがとうございます。

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