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転生したぜひゃっほい!

はじめまして。超初心者なので設定がガバガバだったりしますので、温かい目で観ていただけると幸いです。




 意識はハッキリしているのに、身体が思う様に動かない。


 何故だ何故だと焦っている内に突然、自分の口から泣き声、いや、鳴き声が発せられる。


 その声に応じたのか、まだ若くて美人な女性が俺を抱き上げる。


 そこで漸く気づいた。


 自分が赤子になっていると。






――――――――

――――――――





 俺は日本のとある場所で、特別な能力があるわけでも、日夜悪の組織と戦うわけでもない、ごく普通の大学生をやっていた。

 ボッチってほどでは無いが友人は少なく、彼女はおろか女友達すらいない俺。

 顔は悪くないハズなんだけどなぁ。


 そんな俺はある日、大学までの道のりを歩いていると、とても可愛らしい幼女に向かって車が迫っているのが目に映った。

 瞬間、俺は幼女に向かって走った。それはもう、今までに無いくらい全速力で。

 そして、車に衝突するギリギリで、幼女の身体を安全な場所の押し出すことが出来た。

 が、しかし、幼女を救うことが出来たのはいいが、その代わり俺が轢かれることとなった。

 まぁ、幼女を救うことが出来たんだし、別にいいかと割りきれたな。

 一応言っておくが、俺はロリコンじゃないからな。


 そんで、目を覚ましたら、俺は赤子になっていた。

 なんじゃそりゃと思ったが、実際に起こっていることなので認めるしか無い。

 一からやり直すのは面倒だが、それでも、俺は楽しみで仕方がない。

 理由は簡単だ。ここが異世界だと分かったからだ。


 何故、ロクに動けない赤子の俺が、自分のいる世界が地球ではないと分かったのか。

 先ず一つ目に、言語が違うこと。

 とは言っても、俺は日本語と英語くらいしか分からない。なので、これだけで異世界だと決めるのは早い。

 ちなみに、完全に知らない言語のハズなのに、俺は違和感無く理解することが出来た。

 何故かと考えても分からないから、転生した特典だと思い納得することにした。ご都合主義万歳。


 さて、二つ目の理由。

 それは、今の俺の両親の髪の毛の色だ。

 父親は赤色、母親は水色と、二人そろってファンタジーな色をしていたからだ。

 だが、まだ異世界だと確信するには早い。俺が確信出来たのは、三つ目の理由だ。


 三つ目。

 今の母親が、魔法を使っていた。

 これはもう、異世界だと確定でしょ。


 俺が魔法の存在に気づいたのは、俺がドジを踏んで軽い怪我をしてしまった時だ。

 母親が俺の手を取り、何かを唱えた。すると、少し腫れていた部分が淡い緑色の光に包まれ、痛みと腫れが消えて無くなったのだ。

 その時の俺は、目を見開き、口をあんぐりと開けた間抜けな表情をしていたと思う。

 だが、仕方がないだろう。だって、魔法だぞ。

 まあ、とにかく、そんなわけでここが魔法のあるファンタジーな異世界だと分かったのだ。




――――――――

――――――――




 それからしばらく経ったある日、特にやる事が無いので赤子用のベッドでごろごろしている時のこと。


 隣の部屋から声が聞こえてきた。

 父親と母親と、それから知らない男の人の声だ。

 俺はこの世界の生を受けてから初めて、母親と父親以外の人の声を聞いた。

 さすがに内容まではよく聞こえないが、時折笑い声が聞こえるので、おそらく父か母の友人だろう。

 と、予想していると、俺のいる部屋の扉が開く音がした。

 そちらに目を向けると、そこには父親と母親、それとおそらくさっきの男の声の主がいた。

 三〇台くらいの大柄な男性だ。

 その男性が俺を見ると、


「おお! お前がアクトか!」


 男性が大きな声を上げながら、俺に迫り、抱き上げた。

 ちなみに、アクトと呼ばれたのは俺だ。

 普通の赤子なら、大柄な男性が声を上げながら迫り、抱き上げられるのは恐怖でしかない。だが、俺は普通の赤子ではない為、それくらいでは泣いたりしない。

 しかし、俺は泣く代わりに、初めて魔法を見た時のように、目を見開き、口をあんぐりと開けた間抜けな表情をしていた。

 今度は何を見たのか。それは、男性の頭にあった。


「なんだ? この耳が珍しいのか?」


 そう、耳だ。

 男性の頭には、フサフサの耳がついていた。

 ヤバい、超触りたい。

 手を伸ばしてフサフサの耳に触ろうとするが、ひょい、と避けられてしまった。

 ああ、直ぐそこに夢の獣耳があるのにっ!


「はっはっは! 気安く獣人の耳に触ったらダメだぞ!」


 知るか! 夢にまで見た獣耳がそこにあるんだぞ!

 諦めずに触ろうとするが、今の俺の短い腕では届かない。

 くそう。

 いいさ、いつかおっさんじゃなくて美少女の獣耳をモフモフしてやるんだから。





――――――――

――――――――




 夢の獣耳に逃げられてから、およそ一ヶ月が経った。



 最近になって解ってきたことを、いくつか上げよう。


 確実かはわからないが、おそらくこの世界の時間の流れは、地球のそれと同じだ。

 そのお蔭で一応、時間の感覚が狂わないで済んでいる。


 俺の身分...というより、俺の両親の身分は平民なので、俺も平民のようだ。

 従って、俺には苗字が無い。ただのアクトだ。

 ついでに両親の名前は、ジアンとアイラ。

 父がジアンで母がアイラだ。


 両親の職業が判明した。

 元冒険者らしい。

 元、と付くことから、もう引退したみたいだが、引退前はそこそこ名が売れていたらしい。

 ちょくちょくアイラが自慢してくるのだ。

 ちなみに、一ヶ月に来た獣耳の男性は、両親のパーティーメンバーだったんだとか。

 冒険者を引退した理由は、母親が俺を身籠ったからだ。

 現在は冒険者時代に貯金していたお金で生活しているようだ。

 とは言っても、完全に仕事をしていない訳でもないらしい。ジアンが定期的に近くの森の魔物を刈っているんだとか。村の自警団みたいな感じかな?


 と、まあこんなところだ。

 転生してから約半年にしては結構情報が集まっているんじゃないか?

 この調子で成長しつつ情報を集めようじゃないか。





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