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最初で最後の初恋

 あなたの存在に気づいたのはいつだっただろうか


 俺より少し年上な人

 俺より少し泳ぐのが速い人

 名前だけ知っている人


 君のことを意識するようになったのはいつだっただろうか


 学校が同じで一つ上の先輩

 大会で毎回表彰台に登るかっこいい先輩

 表彰台でありったけの笑顔を浮かべる先輩


 先輩のことを好きになったのはいつからだっただろうか


 同じ学校なのに学年は違くて……

 同じの部活なのに練習場所は違くて……


 近くにいるはずなのに、まるで地球の裏側にいるように感じる距離

 どんなにもがいても縮まない距離


 気づけばあと一年で卒業してしまう先輩


 最後に少しでもかっこいい姿を見せたくて

 最後に少しでも自分のこと意識して欲しくて

 最後に一緒に表彰台に登りたくて


 大っ嫌いな練習

 辛い練習

 いつもより頑張ってみる


 でも、努力は報われなかった

 最後の中体連

 決勝ビリ

 散々な結果だった


 あーしていれば、こうしていればと後悔して泣く自分

 みっともない自分


 先輩も泣いていた

 表彰台に登れなかったのだ

 慰めたかったけど出来なかった

 なぜなら……、先輩の隣にはすでに大切な人がいたから


 悔し涙

 嬉し涙

 いろんな涙


 大会で活躍出来なかった涙なのか、失恋の涙なのか

 幸せそうな顔をする先輩に対する嬉し涙なのか


 分からない

 分からない

 分からない


 それから5年たった今でもその答えは分からない


 後悔だらけの青春時代

 つらい思い出

 最初で最後の初恋


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― 新着の感想 ―
[良い点] 自分にも同じように好きな先輩がいたのでとても共感できました。読んでいてあっという間に時間が過ぎた感じが否めません。 [一言] 面白かったです。
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