全日本B型同盟の野望
あなたは血液型差別を受けた事はありますか? まぁ、主にはB型が嫌がられるという例のやつですよ。実は僕はあるんですよね。もう随分と前の話ですが、アルバイトをし始めた時、その職場のおばさんにB型だと自分の血液型を言った途端に変な顔をされて嫌われたんです。
まさか血液型を言っただけで嫌われるとは思っていなかったので、はっきり言ってショックでした。
そういうのがあるとは聞いていましたが、本当にそんな事を信じている人がいるなんてって驚きましたよ。
いったい、B型だから何だって言うのでしょうね?
ところで話は変わりますが、献血に行くと、A型、O型の血液は不足しているのに、B型の血液はそれほど不足していない事が多いって知っていましたか?
何を隠そう先日、僕が献血に行った時もB型はそれほど不足していませんでした。
O型は分かるんです。だって、O型の血液はどんな血液型の人にも輸血できる需要の高い血液ですから。しかしA型とB型については条件は同じなはずなんです。では、どうしてA型は不足していて、B型は不足していないのか……。
実はB型の人は、献血に協力してくれる人が多いらしいのです。それで、血液が充分にある場合が多いのだとか。
つまり、差別を受けているはずのB型の人の方が、性格の良い人が多いって事になりますかね……
なーんてね。
というのは、嘘です。
秘密があるんですよ、この事実には。
実は、B型の献血者が多いのは、『全日本B型同盟』が暗躍している結果なのです!
全日本B型同盟とは、差別をされ続けているB型の人間達が集まってつくった秘密組織の事だったりします!
先ほどの血液型差別を受けたという愚痴をネット上に僕は書いたのですが、それを切っ掛けとして全日本B型同盟から勧誘を受け、参加するに至りました。
そして、この同盟の主な活動内容は、献血を行う事なのです。
どうして、そんな事をするのかって?
簡単です。差別を受けているB型の人口比率を高め、復讐を果たす為です。
高齢社会となった今日の日本では、献血可能な人口は減り続けています。ですが、その反対に輸血が必要な人口は増えている。しかもそこに、若い世代の献血離れが加わっているのです。はっきり言って、輸血用血液不足は深刻で、医療は大ピンチです。医療費だって高くなる。
しかし、です。
ここでもし仮に、B型のみ輸血用血液を充実させたなら、どうなるでしょう?
はい。
そうですね。
B型の人が生き残る確率が高くなり、B型の人口割合が増えるはずです。それが進んでいけば、やがては人口比率で、B型がトップになるでしょう! そうなれば、もう差別を受ける立場ではなくなります!
その野望の為に、全日本B型同盟は献血を積極的に行っているのです!
……ですが、本当を言えば、僕はその考えに疑問を持っています。
……僕がここでこんな事を告白したのは、だからですよ。
復讐なんて馬鹿げています。それが一体、何になるのでしょう? 全日本B型同盟の野望は、なんとしても食い止めなくてはなりません。
だからどうか……
どうか、あなたの血液型がB型以外だったなら、献血に行ってください! そして、B型以外の人口割合も高めてください!
あなたのその行動が、この愚かな野望を打ち砕く力になるのです!
――な、訳はない。
……まぁ、こんな小説程度で、献血に行ってくれるようにはならないだろうなぁとは、僕も思っているんですがね。
ついでなので、一応血液型の豆知識も書いておきます。
よく「血液型の性格診断は嘘か本当か?」という議論がありますよね。僕はどちらかというと嘘じゃないかと思っている方なんですが、実は血液型で性格傾向が分かれるその原理を説明した仮説はあるんです。
直接性格を決めるような要因は血液型には観られません。ですが、間接的な要因になっている可能性ならあるんです。血液型によって、感染症への耐性が変わって来るからですね。例えば、A型は感染症に弱いのに対しB型は強い。結果として、感染予防の為にA型は几帳面で綺麗好きな性格になり易く、あまり気にしなくて良いB型は、大雑把になり易くなる、とか。
まぁ、検証する事が可能な仮説かどうかは分かりませんし、仮に正しくても飽くまで傾向程度のものでしょうけども。
因みに、僕の大学時代のルームメートはA型でしたが掃除が嫌いで、B型の僕がほとんど掃除をやっていましたよ。
因みに、本当にB型の人はよく献血に行く傾向にあるという話はあります。




