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オズの魔法使い アナザー  作者: 平塚
X. ドロシーがオズ大王に願いを叶えてもらう前の会話
3/4

XXX. ヤンデレルート キコリ

※別サイトでも掲載してます。

http://bakezaru.blog.fc2.com/blog-category-6.html

「ああ、悲しい、悲しい、悲しい。」

「そんなに泣いたらまた錆びるわよ。」


オズがくれたハートは、彼女を困らせた。

彼女を困らせたい訳ではないのに、溢れる涙は止まらなかった。


「ふふっ・・。 あなた、私より大きいのに私より泣き虫さんになっちゃったわね。」


もう君は、私の涙をその小さな手で拭いてはくれなくなるんだね。


「ああ、ドロシー! みっともない私を嫌わないでくれ。」


ハートの制御は思った以上に困難で、ドロシーがずっとカンザスに帰りたがっていたのを知っているのにドロシーに此処に居てほしい、と思いは留まることを知らなかった。


「このハンカチ、あなたにあげるわ。」


ハートを手に入れた自分は前よりもずっと泣き虫で、ずっとずっと我儘になったようだった。

ああ、君のその足を切り落としたら、君は此処に居てくれるだろうか。



「・・・・そんなに優しくされたらまた泣いてしまうよ、ドロシー。」

「すぐに泣いてしまう優しいあなたには、コレが必要でしょう?」



ああ、早くお帰り、可愛い人。 でなければ、愛しい君の足を切り落としてしまいそうだ。


君は私を優しいと言う。

――― 本当に優しい人間だったなら、こんな物騒な事は考えないのだろうけれど。


優しい僕のまま、君とサヨナラしたい。




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