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オズの魔法使い アナザー  作者: 平塚
一. 旅の始まり
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最初の約束

ドロシー視点

わたしの名前は、ドロシー。

台風に飛ばされて、不思議な国に居る。


これは、現実的な私と私の大切な仲間との噺。

そして、幸せなオズの魔法使いの噺だ。


ハッピーエンド、それは約束しよう。

それを、きっと誰もが望んでいるはずだから。


わたしは、ドロシー。

わたしの望みは、カンザスへ帰ること。


「トト」


彼女は、彼女の飼い犬を呼んだ。

トトはくぅんと小さく返事をして、小さな黒い目でドロシーをみつめた。


「・・大丈夫よ。 私が居るわ。」


ドロシーはトトを抱えた。


 トクン、トクン。

   トクン、トクン。


彼の温かさが、彼の鼓動が、今はありがたかった。


ああ、アリス。教えて頂戴。

貴女がどうやって目を覚ましたか。


教えて頂戴。どんな突飛な事だって、やってみせるから。



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