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「9話」 未来、幼馴染!

作者「キンクリする予定だったのに……」


ニア「計画性がないからだ!」

夜……俺は、リリーさんと父が話して居た事を思い出していた。

新しい布団の匂いが頭を冴えさせる。


「……グレイプが、魔力持ち……か」


今俺が眠る部屋にグレイプは居無い。部屋はお互いに与えられている。

狭い部屋を月明かりが満たす。


思うのは自分を兄と慕う金髪碧眼の美幼児。可愛すぎてお持ち帰りしたいが此処が家だ。


ごめん、自重しよう。

ともかく、グレイプの事だ。まだ2歳の弟はきっと魔力が何かはわかっていない……俺もわかんないもん。


だが、ソレがグレイプにとってただ幸せな事とは限らない。

だとしたらあの時のリリーさんの必死さに説明がつかない。


……俺は、今夜はグレイプの将来を考える事にした。



誰か俺を殴ってください。あの後すぐ寝ちゃいました。

だが、現状では俺がグレイプを護る手段を持っていない事は確かな事だ。


如何に俺が天使たるチカラを持っていようとも『“降臨”』と『“ベウラの宴”』ではどうもならない……


そもそも、父が“街”に引っ越そうとした理由もよくわからなくなって来た。


何故だか父は“街”に引っ越してから仕事……リリーさんの道場の師範に精を出しているらしい。


なんだろうか、この自分以外の所で物事が動いている感覚、中学の文化祭以来だ。


と、俺が布団の中で思案して居ると。事件は唐突に舞い降りた。


「ニア大変! お鍋が吹きこぼれちゃったの!お片づけ手伝って!」


ちょっとドジっ子な、母の朝の一幕。


「ん~! 母、しばし待つ」


俺の部屋は二階の南側に在るので階段を駆け下りる。

どうせ母の事だ。吹きこぼれた鍋を前にアタフタしているのだろう。


とか思って居た時期が俺にも在りました。


うー……ん?何やら吹きこぼれた鍋……と言うより何故か炭化した鍋の前でアタフタしている人影が二つに感じるんだが?


一つは俺の愛しのマイブラザーと同じハニーブロンドの母。

で、もう一人は……


「リリーさん、ナニしてる?」


長いピンク色の髪の毛を振り乱して涙目になっているリリーさんだった。


「ぁ……!ニアくん、大変。アタシが“魔法”でお湯を沸かそうとしたら何だか吹きこぼれちゃって……」


母もうんうん、と頷いている。これがただ吹きこぼれただけに見える貴女達は先ずは眼科へ行こう。


「……母、先ずは零れた水、拭く。のち、鍋キレイする」


っと言っても鍋、ほぼ完全にススに成ってるな……買い換えた方がはやそうだ。


はぁ……リリーさんの魔法名がクリムゾンの理由がわかった気がする。


グレイプがもし“魔法”を使えたとしても鍋を炭化させませんように。


取り合えず俺は袖で床を拭こうとする母とリリーさんに雑巾を持って行こうと思う。



「つかれた……」

よう、苦手な食べ物は肉のニアだ。今は家の近くの公園で寝転んでいる。


それにしても母は止もかくリリーさんは大変だった。まさか雑巾の絞り方を教える事に成るとは思わなかった。


きっと掃除=焼却なんだろうか。いつか家が燃やされそうで怖い。


この公園俺の住む中流エリアと、それよりも外に近い下流エリアの中間に位置している中々広い場所で、最近の俺のお気に入りの場所だ。


木漏れ日が暖かい。因みにグレイプは今、リリーさんの道場の方へ行っている。大方、木刀を振っているのだろう。


え?俺は行かないのかって?

……最初は行っていたんだけどね……?


とか俺が黄昏て居た時だった。突如、俺の佇む横に木刀が投げられた。


驚いたね、いやそりゃあ木漏れ日見ていたら木刀が横に在るんだよ?素で瞬間移動を疑ったね。

まぁ、そんな事も無く。俺が木刀の投げられた場所を見た。

すると……!


「あんたがグレイプのお兄ちゃんね! 私と勝負しなさい!」


甘栗色の綺麗な髪の毛をサイドテールにまとめた。金色のつり目を持つ、気の強そうな幼女がいた!

ふーあーゆー?



女の子の名前はオリーブ 第一等で、グレイプと同じ道場に通うと言う。

うーん、名乗られたんじゃ俺も返さん訳には行かんな。


「ニア・アウグスティヌス=アントニウス ……オリーブちゃん、何のよう?」


どうでも良いが俺は特1第二等だ、守護聖人名が二つ在る。因みにグレイプはまだ第一等だ。


と、どうやらその事がお気に召さないオリーブちゃん。ただでさえつり目の目を三角にして叫んだ。


「何よそれ!どうせグレイプよりも弱いのに……!いいわ!さっさと剣を取りなさい!」


言うが早いが走ってくるオリーブちゃん。

俺まだ拾ってないんだけど……

しかし悲しきかな所詮幼女、如何に駆けようと俺には十分な時間だった。


「チィ!」


オリーブちゃんの甘栗色のサイドテールが悔しそうに揺れる。いや、わかんないけど。


俺は難なくオリーブちゃんの初撃をかわすと……オリーブちゃん。


「……今のマグレ? それとも私には本気を出す必要がないって言うの? ! 」


ごめーん、ちょっと言ってる事わかんないかなー?

俺が首を捻るとオリーブちゃんはご丁寧に説明してくれた。

正直目眩がした。


「グレイプが何時も言ってるお兄ちゃんの聖句よ! 本気の時は何時も言っているんでしょ! ? 」


グレイプ、お前は道場で俺の事をどう説明してくれてんだろうね?



結果だけを言うならば俺はオリーブちゃんには勝てた。

と、言ってもかなり苦しい戦いで有ったが……


もう俺がオリーブちゃんに一本入れた時はオリーブちゃん、まるで世界の全てが信じられない。みたいな顔してたし。


その後「覚えてろ! 」と言い残してオリーブちゃんは去って行った。


……グレイプ、お前にオトモダチが出来た様で大変嬉しいです。が……! とんでもない事をオトモダチに吹き込まない様にしましょう!







作者「次回はグレイプくんが誘拐されるとか?」


ニア「断固認めん」


作者「…… じゃあ今度こそ3年後に!」

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