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「47話」 対面の前に!


作者「さぁて!今回はフラグ回収なるか⁈」


ニア「この時点で話を考えていないのが浮き彫りだな」


 カテン国……


 最近、軍事的にも伸びてきて、近隣諸国の侵略も行っている……


 だが、またこれも“運命”か……


 ただ一人、呆然と雨の粒を見つめる俺は、オリーブと共にいながらあまりに孤独(ひとり)だった。


 雨の跳ねる音も、オリーブの不満の声も、己の心臓の鼓動さえも徐々に遠のき。


 気がつけば、まるで深い、闇の中の景色のようだった。


 それは、遼か10数年前、おぼろげながら覚えている母の胎の様で……


 それでも、あの時の様な安心感はどこにも無かった。


 そこにあるのは、


 不安、不満、哀しみ、苦しみ、


 ありとあらゆる……“絶望”


 やるせなさ、例え、それがどんな結果であっても認めなくてはいけない“運命”による調和。


 あぁ……ここは、俺の中なんだ。


 俺は、妙にその事に納得した。


 ストン、と胸の中に軽い鉛がはまったようだった。


 【天界(ヘヴンズ)(ドア):Lv.6『天国の庭』】


 瞬間。


 俺の中の闇に、一つの灯火があがった。


 それは、俺の中に在る、俺自身。


 銀の焔の煌めきが、12の翼に囲われて輝いている。


 (あぁ……ついに、この時が来た……)


 望まぬ“運命”のトビラは既に目の前に迫っていた。


 知りたくも無い事実、“運命”の流れが俺の頭に渦巻いてくる。


 それは、映像の様であり、体感の様であり、全てが音や、匂いそのもので……


 ーーそこには全て、グレイプを表す物は無かった。


 ただ、炎に包まれる“街”の姿に、苦しみ悶える人人の姿があるだけだった。


 革命は、目の前に迫っている。


 本事件の黒幕はカテン国。


 彼らは、その我が国の隣国、フツクエの国の民衆革命を誘発した。


 理由は簡単に予想のつくものだった。


 ……


 カテン国は、その国の豊穣を手に入れるため、父の祖国ケトケイ国を滅ぼした。


 しかし、その王家の血筋が途絶える事は無かった。


 何故か?


 ケトケイの王族はカテンに侵略された際に、一部の宮臣によって、親国フツクエに亡命していたからだ。


 しかし、その事はけして公開されなかった。


 だが……およそ20年の時を経て、その亡命王室の存在がカテン国にしられる事になる。


 原因は至極明快。


 隣国王太子子息 レンゲ・インディゴ・ソレムニティ=ノイジィ・バレンティヌス・フツクエの国家間親善留学のためである。


 彼は、フツクエの王室で生まれたものとしては大きな特徴を持っていた。


 その一つは魔法名、“ノイジィ”だ。


 この魔法名は揶揄なくして本物の『魔法使い』が名乗る事を許される“魔法名”であり、親から子へ受け継がれる継承魔法だ。


 ……それが、何を表すのか……?


 そう、本来フツクエの血筋ではその魔法名を得る事は不可能だ。


 なぜなら、フツクエにはその『魔法』は扱う事が不可能だからだ。


 そして……その“ノイジィ”の魔法名を名乗る事の許された家名の一つこそが……


 ーー今は無き、ケトケイの王族だ。


 そう……かの隣国国王の正妻、

 パンやプリムラ・スコティカを国から追放した女性は、そのケトケイ国の王女の1人だった。


 おそらく、我が子を王にと臨んだ背景には、かつて己の過ごした国の復興もあったのだろう。


 ……その事を良しとしないものがカテン国……


 1国丸々の領土侵略は出来たとは言え、元々の国の王族が生き残っていると知れば周辺諸国も黙ってはいないだろう。


 現在でも他国の領土侵犯を行うカテン国は、我が国から見ても目の上のたんこぶだ。


 だから……だからこそ、彼らはフツクエ国の国民を煽り、革命を招いた。


 民衆正義の元、王宮は焼き払われ、王室民は尽く処刑された。


 「だが、彼らは余りに早まりすぎた……」


 そう……正式なる王位継承者、レンゲの存在だ。


 先程も言ったとおり、彼は2つの魔法名を持ち、尚その魔法名は亡国の礎と成りうる。


 つまり、彼が正しく継承すべき家名は本来二つ。


 フツクエ=ケトケイとなるべきである。


 「須らく俺は運命の奴隷」


 ーー


 音も、色も、何もかも戻った世界で俺はただ運命へ抵抗する気概もなく。


 オリーブ……


 「っえ……?」


 幼馴染の目の前で倒れた。


 ☆


 俺が、次に目を覚ましたのは学院の医務室だった。


 ……最近、何故かここの壁をよく見ている様な気が……



 って……え⁈


 「あ! 兄ちゃん、おきたのか!」


 安心したような、少し怒った様なグレイプが俺を呼ぶ。


 それはまだわかる。


 が……


 「熱があるんだ、まだ寝ていた方が良い……」


 なんで……


 「なんで、キミがココに……」


 そこにいたのは、紅い瞳で俺を覗く……


 グレイプのライバルだった……

 




作者「いや~偶然と幸運のおかげで何とかフラグ回収的にはなったかな?」


ニア「どこがだ、この行き当たりばったり小僧」


作者「……じ、次回は漸く対面するニアとライバルくん! 物語は、どこへ向かうのか……」


注)ライバルくんは名前決まっていません☆

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