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「36話」 知恵比べ!


作者「今回は色々フラグ回♪」


ニア「毎度そのフラグを回収し忘れる奴が何言ってんだ」


 『運命』の“修正力”……か。

俺も偉い物に成った物だな。


 しかし、それとしても結局は紛い物の天使でしか無い。

 誠の神の僕になる事は無い。


 だからこそ、俺という存在は、限りなく“申し子”に近いのかもしれない。


 俺は……『“運命”』と、グレイプ……どちらが 大切なんだろうな…………





 え~と……

 「落ち着こうか?」


 子供のクセに、すごい気迫の二人を前に、語尾が若干上がってしまったのは仕方が無いだろう。


 で、俺の言葉に鋭く返すのはグレイプ。


 「だって! こいつが兄ちゃんの事……!」


 グレイプが王子の事を強く指差す。


 やめてくれ、心臓に悪い。

うぅ……こんな事なら徹底的に身分差を教えるベキだった。


 「別に、子供のクセに教えれるのか? って 言ったらこいつが突っかかって来たんだろ?」


 王子くんは眉を顰め、指差すグレイプに憮然と答える。


 「当たり前だろ! 兄ちゃんに出来ない事なんか有るもんか!」


 ぴゃ~~!!

何言ってんの⁈ グレイプ!


 ホラ!

王子くんが凄く意地悪そうにこっち見て来たよ!


 「へぇ……」


 何時の間にか、渡り廊下に沢山の生徒たちが集まって来ていた。


 大抵が俺のクラスの生徒だった。

 そ…そう言えば 次の授業だった~……!!


 フライトラップが興味津々と、こっちを見て来ている。


 「じゃあ、オレの名前くらい、わかるよな?」


 ニヤリと笑みを浮かべる王子。


 正直ホッとしたよ。

だってね、腐っても講師だよ?


 しかも、この子はグレイプと同じ組で……確か、寮も同室(・・)で……


 つまり!

この俺が名前を覚えていない訳が無いのだよ!


 はっはっは!


 「お戯れを、ル・プー」


 あ、この“ル・プー”と言うのは別にこの子の名前では無い。


 “教会学”の用語で“神”や“(シュ)”を指す言葉だ。

 転じて、自分よりも身分の高い物を指す。


 「レンゲ・サタニエル・シャトー・フツクエ 殿下」


 本当はもっと長い名前だったはずだが、俺という身分ではそれをいう事は許されていない。


 「……やはり、所詮グレイプの兄と言ってもこの程度か……」


 うん?

何やら悲しそうな顔をされた様な……?


 「じゃあ、次だ……」


 え……?

なに? まだ何かやるつもり?


 「オレに……かしずけ」


 瞬間ーー

渡り廊下に緊張が走った。

 

 ハ……?


 俺は、一瞬間フリーズしていたと思う。

 

 何故か……? と問われたならば理由は明白だが、少し複雑だ。


 と、いうのも、この学院では教師などが生徒に膝をおる事は許されないからだ。


 この学院は、前も言ったとおり、貴族御用達……更に最近では国家間交流として、他国の王族も来ている、 まあ、目の前にいるしな!


 ともかく!

此処は、そういうお坊っちゃまだとか、お嬢ちゃまがたんと集まる場所なのだ。


 で、その子達は大抵10歳からこな学院で学び始める。

 単純な学術だけでは無い、『人の上に立つ者』としてのなんたるかを学ぶのだ。


 じゃあ、そんな子たちを甘やかして良いだろうか?

 答えはノーだ。


 ーーと、言う訳で 俺はこの王子たまにはかしずく事は出来ない。


 しかし、此処でかしずかなければ、ある問題が生じる事になる。


 それは、


 何故、さっき俺は正しく名前を言わなかったのか?


 だ。


 そう、このままの流れで行けば、俺はかしずかざる得ない、

しかし、ここでそれを認めてしまえば学院の講師として失格だ。


 あれ?

これ、やばいんじゃない?


 い…いや、よく考えろ!

俺は、あの天才美形少年グレイプの家庭教師だぞ?


 はっはっは!

俺に出来ない事など……

 どうしよ、なんも思いつかないけど……?


 俺は、ついにうつむいてしまった。


 と、その瞬間……!

俺には、有る物が目に入った!


 聖典……?

そ、そうだ!


 「申し訳ありませんがル・プー 私は貴方にかしずく事はできません」

 

 俺が言った瞬間、更に場の空気に緊張が走る。

 それに比例する様にフライトラップの目は輝いてるけどな!


 「……なぜだ?」


 レンゲの目が、挑戦的に細められる。

 血統なのか、パンと同じ赤の髪とあいまって、かなり威圧的に見える。


 ってか、こいつ10歳だよね?

なんでこいつも俺よりも背が高いんだ!


 は、ともかく。


 「それは……


 私が膝を折るのは、唯一、神の御前のみだからです」


 “教会学”の講師資格とっといてよかったー!!

 

 気分は一休さんだぜ!


 俺が、素晴らしい言い訳を言った事に一応は納得したのか、

レンゲは、不満げながらも認めてくれた。


 「そうか……なら、仕方ないか……」


 そう言って 早足で校舎の方へ戻るレンゲ。


 「あ…! オイ まてよ!

   兄ちゃん、待たな!」



 それを追うグレイプ、

俺は、その弟の小さな背中が見えなくなるまで見送った。


 ……ふぅ、寿命が縮んだ。


 「ふぅ~……ん。すごいじゃん、センセ。

チョット見直したかも?」


 フライトラップが、面白そうな顔で笑っているとは微塵も気づかずに。


 「じゃあ、お前たち、礼拝堂に入れよ!」


 ☆


 「で、上手く切り抜けた訳か……」


 所変わって 院長室。


 例によって、例の計画のためだ。


 「あぁ……まあな、 それと、試作種(プロトタイプ)が一体完成した……明日、此方での量産に行動を移す」


 もちろん、『ホムンクルス計画』、その雛形たる『胎児(ゴーレム)』だ。

 しかし、そのプロトタイプ、

やはり急ぎ過ぎたせいか、かなり質の悪い物に成っている。


 まぁ、これから試行錯誤が始まるんだろうな。


 「そうか……しかし、場所は確保できているのかね?」


 ん……?


 あぁ、言ってなかったな。


 「あぁ……『地下空間(ドグマ)』を使わせてもらう」


 俺の言葉に院長は顔を顰めた。

あれ? ダメだった?


 「『教義(ドグマ)』か……大丈夫かね?」


 なんだ、そんな事か。


 「あぁ、既に準備は完成している、『第1教義(ドグマ)リンボ』は既に『巨人(ギガンテス)(プラント)』として完成している」


 後は、研究結果が出るのを待つだけだよ。


 ☆


 その日の夜、

元々、俺が祖体試作種(ギガンテス・プロトタイプ)を作っていた、

 『地下聖堂(クリプタ)』が、何者かによって、襲撃された。


 




 


作者「おお! いよいよ 何か濃く成って来た!」


ニア「お前、父の正体とか完全に忘れてるだろ?」


作者「ち…近いうちに!」

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