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「28話」 変化!


作者「今回は1年後設定で、短いです!」


ニア「グレイプの入試の日だな」


 「何故、“天への扉”の有用性に気づかない……」


 俺は、涙を流しながら言った。


 背の翼は12枚、伝承上におけるかの堕天使と同じ数。


 Lv.6の場合だろう。

頭上の光輪は3重に成っている。


 ーーあぁ、時がきたか。



 「じゃあ……!行って来る!」


 玄関先で見送る俺に、威勢良く声をあげ、走り去るグレイプ。


 ……今日が、グレイプの、“学院”の入学試験日だ。


 この1年で、教えれるだけの事は出来たと思う。


 だが、それ以上に俺は心配だった。


 俺が、ありとあらゆる方法を持ってしても、グレイプには教えれない物があったからだ。


 文字はまだ少し危な気だが、読める様に成った。

 魔力計算の為の算数も苦手だができる様に成った。

 運動の方もかなり磨きがかかっていた。


 しかし。


 どうしても身分差、という物を理解させる事ができなかった。


 その為、「何故、マナーが必要か?」という事を本質的に理解して居ない。


 礼節をわきまえる事の重要性がわかっていない。


 確かに、俺はグレイプが敬語を使っている所など見ていない。


 「ニア……いつまでもどうしたんだい?」


 俺は、気づいたら3分近く扉を開け放しにしていたらしい。


 父が訝しげに聞いてきた。


 「……なんでも、ない」


 俺は、ただ首を横に降った。


 『“運命”』には逆らえない。

そもそも、俺はその『“運命”』の修正力として此処にいる。


 捻じ曲げる事は許されない。


 例え、今日グレイプが“死ぬ”運命なのだとしても、俺には何もできない。


 俺には、壊す事で新しい物を創る力は、無い。



 ーーうん、やっぱり心配になってきちゃった!


 現在、“学院”の試験会場。


 俺は、《天界(ヘヴンズ)(ドア)》Lv.4:『“至上の幸福”』を発動している。


 Lv.4『“至上の幸福”』……

ヒトにとっての最上の幸福とは、神の国へ至る事。


 つまり、俺はこの場に存在していない。


 大仰な事を言ったがようやくすれば透明になっているだけだ。


 まあ、かなり汎用性の高い能力ではあるな。重宝、重宝。


 と、俺はグレイプの後ろに座っている少女の姿をみて目を丸くした。



 お…オリーブだと⁈


 そう、そこには見慣れたサイドテールの少女が必死にペンを動かしていた。


 え? うそ、なんで?


 うん、だってね、そこにはオリーブだけじゃなくてカミーリャちゃんまでいかんですけど!


 んん?


 あぁ、そういう事か。


 俺はようやく納得の行く答えに行き着いた。


 「(二人とも、グレイプを追いかけてきたのか!)」


 俺は、そんな青春くささに気恥ずかしく成って、家に帰った。


ーー


 「(私も、ニアくんに少しでも近づきたい!)」


 「(カミーリャだけには絶対に負けない!)」


 二人の少女が、心中で何を思っていたなんか考えもせずに……





作者「うわぁ……」


ニア「なんのうわぁだよ、それ」


作者「……まぁ、次回は何かの形でニアくんにも“学院”に言ってもらおうかな? 購買のおばさん的な」

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