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「18話」 本気で待ってくれ!


作者「今日は漸く3年後!」


ニア「グレイプが8歳だな」


「おーい、ニアくん!コッチ手伝ってー!」


よう、アレから3年経って9歳に成ったニア・アウグスティヌス=アントニウスだ。


突然だが、今は、『地下聖堂(クリプタ)』に来ている。


前にも言ったとおり、此処は『奇跡の観測』が主な仕事だ。

で、一応、部署分けみたいなのが有って、現在俺が属しているのは……


「ゴメン、此処の錬金式、また忘れちゃったんだけど……」


赤髪の少年が俺の事を上目遣いで見てくる、

やめい、確かお前13歳だろ。


まぁ、ともかく、俺が今属しているのは『錬金課』だ。


なに? 全く『奇跡の観測』と関係無いじゃ無いか、だと?


うん、俺もそう思う。んだが、

そもそも錬金術と言うのは、神へと近づく為の学問。

より言うならば人工的に奇跡を行う、と言える。


と、言っても全くそんな事は無いんだけどね!まぁ、ともかく……


「何回言えば覚える?」


物覚えの悪い後輩程可愛いやつは居無いな!



ーーこの3年間、特に大きく変わったような出来事はなかった。

確かに、多少なり変化は有ったがそれも微々たる物だ。


ヒトが生き、時が流れる以上、仕方の無い事だろう。

どっかの誰さんもおんなじようなことを言っている。


「天使……か」


俺は、自分の手を見た。


3年前よりも幾分か大きくなった手のひらは、しかしそれでもグレイプのそれよりも小さい。


すぅ、と俺は目線を横に向ける。

今の時間は夕方だが、隣には遊び疲れて眠ってしまっているグレイプがいる。


俺は、思わず苦笑した。


汗をかきっぱなしで、寝ていては風をひいてしまうだろう。


俺は、近くに有った毛布を手繰り寄せてグレイプにかけてやる。


そして、俺はポケットを探る。


指先に当たる、硬い、確かな感触。


今日の、錬金術による唯一の利益……俺自身が“天使”として生み出した、人工的な『奇跡』。


「だが……たったのコレだけで、なにが出来る……?」


最初は、グレイプを護るつもりだった、

しかし、たかだかこんなモノでは護りきれないほど、グレイプは多くのモノを抱え込んでいる。


これまで、それを一身に受けていてくれたのは父……プラムだった……


俺も…… 守られていたんだな……


その事実は、父と言う存在を認識させてくれただけでは無く。

守られている、という嬉しさを感じさせてくれた。


でも、それ以上に、自分が情けなくて仕方がなかった。


「ーー俺は、どうしたらいいんだろうな……」


取り合えず、外の風に当たってこよう。


俺は、横着にも、夕焼けの世界に翼を広げた。



はぁ……


此処は“街”の中央区、

3年の間にずいぶんと賑やかさが増した。


と言うのも、王位継承権第一位リーフ王子殿下が2年前に引っ越して来たからだ。


彼は、今俺と同じ9歳で、来年にはこの“街”の顔で在る学院に入学するそうだ。


と、俺がそんな中央区を歩いている時だった。


人と、人とが歩いている中、

突然! 腕を引っ張られた!


「エッ! チョッ……!」


突然の事で反応ができなかった。


つかまれた腕はずんずんと後ろに引っ張られて行く。


流石に後ろに眼がついて居ない俺は何度も転びそうに成りながらも、必死に足を動かした。


振りほどいて逃げれば良いと気づいたのはだいぶ後に成ってからだ。


〜〜〜


「久しぶりだな、ニア・アウグスティヌス=アントニウス」


俺の目の前には、見覚えの在る 金髪と、オレンジの眼をもつ少年がいた。


強気に釣り上げられた目元はあの時からなにも変わって居ない。


「……お久しぶりです、殿下」


人気が一切無い、この場所はいつかと同じ、大聖堂の裏。


痛いほど、眩しい夕焼けがそんな大聖堂の乳白色の壁を橙色に染め上げ、

そんな、赤銅色の壁に、俺と王子の二つの影が伸びていた。


「……相変わらず無礼だな」


王子が口を開いた、

口元は何故だか皮肉げにゆがんでいて、前には無かった余裕を感じさせる。


それに引き換え、コッチは色々と一杯一杯だ。


「ーークセです」


3年の間に多少、流暢にしゃべれるように成ったイスリア国の公用語で答える。


ほれ、何か文句在るか、って家に帰してくれ。


しかし、そんな俺の願いは虚しく、

茜色の葦の原が揺れるだけだった。


「ーー話が在る」


不意に、眉を尖らせ、眼に決意がやどるリーフ王子。

見れば、手は拳の形に握られる。


ん……?


「オレに……雇われてくれないか?」


ほわっと! ?



作者「さぁて!王子くんの本心は何処に在るのか⁈」


ニア「別の人視点はどうしたんだよ」


作者「……じ、次回もサービs」

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