「12話」 遭遇!
作者「今回はニアくんの新しい出会い!」
ニア「新キャラ2人登場か?」
……俺とグレイプの朝は日の出と共に始まる。
これは村に居た頃、鍛錬の時からの習慣だ。
だが、今日の俺は……
「大変だ! ニア!早く起きて、間に合わない!」
お昼前にかなり慌ただしく騒ぐ父に起こされた。
全く、隣で寝て居たグレイプも起きちゃったじゃないか!
普段から俺よりも起きるの早いけどね。
「ん……?父、なに?」
いつも……王子に話しかけられた時でさえ冷静沈着な父が此処まで慌てて居る!
まさか火事でも有ったのか⁈
「コンテストに遅れちゃう!」
わっと?
☆
あれから5分くらいの手短な説明が有って今は父と共にカテドラル直行馬車だ。
で、父からの説明をようやくすると、
1月前くらいに俺に王家主催6歳男児聖句読みコンテスト北区代表の要請が出たと。
父と母は喜びましたと、この日の為の立派な服も買いましたと。
昨日のは今日の為の下見を兼ねて居たと……
で、なぜ其処までして置いて本人に話し忘れる!
「ふぅ……何とか間に合うかな?」
挙句の果てに寝坊して遅れるか遅れ無いかの瀬戸際ですと!?
で、しかも王家主催6歳男児聖句読みコンテストにはあの葉っぱ王子まで出るですとーー!
☆
王家主催6歳男児聖句読みコンテスト……ねぇ、
俺は漸く冷静に成った頭で考えた。
王家が主催してなおかつ、王子が出るとなれば、完全に王子の顔見せのような物だろう。
つまり、俺や、他の子達はその一人の王子の御膳たての為の数合わせだろう。
全く、そんなことの為にワザワザ二日連続でカテドラルにくることになるだなんてな。
と、俺は聖典の物語を描いたステンドグラスを見上げながら思った。
此処は既に大聖堂。
その中に用意された控え室だ。
どうやら北区代表の俺が最後だったらしく、
他の子達は既に緊張の面持ちだ。
特に西区代表の女の子なんかかわいそうに、
この中で一番身分が低い物だから半泣き状態だ。
ふぅ、あれだけ緊張してしまって居ては本番でも失敗してしまうだろう。
俺も緊張して居ないことは無いから話し相手に成ってもらおうかな?
「始め、まして」
うむ、先ずはオーソドックスな挨拶から。ジジイの時に比べればマシだろう。
例え、その子供に怯えた目で見られてもな!
「は……始めまして……」
その子はそういったきり黙ってしまった。大丈夫か?
「君、西区代表?名前なに?」
カタコトなのは気にしなーい。
会話が続かないんじゃ話にも成らないから俺がまた話題を降ったら今度はびっくりされた。
どうしたら良いんだろうね。
「えっ……! ? ……わ、わたしは……カミーリャ…6歳です……」
ふんふん、椿ちゃんか。
此処に居る子はみんな6歳だと思うけどね。
「キミは……?」
と、今度はカミーリャちゃんから話が降られたな。
確かに、俺が名乗らないのはマナー違反だな。
「ニア・アウグスティヌス=アントニウス ……北区代表」
そう言ったら更に目を見開かれた。わかりやすい表現で大変よろしい。
「ニア……?グレイプくんの、お兄ちゃん⁇」
グレイプよ……
お前、西区まで俺の名を広げてどうしたいんだね?
とか思った時でしたよ。
今度は有らぬ方向から声がかけられたよ。
「ナニ⁈ 貴様があのグレイプ・トゥインクルの兄だと⁈」
東区代表、貴族と思われる坊ちゃんが俺に詰め寄ってきたよ。
そうかい、グレイプはお友達が多いようでお兄ちゃんはかんしんしました。
さらに南区の子供はグレイプに命を救ってもらったようでした。
……グレイプ……
☆
カテドラルにおける聖句読みコンクールは“街”の東西南北の四区、そして王子が出場する。
句は指定の句を身分順に詠む。
つまり、トップバッターはカミーリャちゃんだ。
壇上に上がってる姿は緊張でガチガチだ。
「あ、あ……えと……」
今になって読む句を忘れてしまったようだ。あたふたする姿が観客の失笑を誘う。
うわぁ……あれはかわいそうに、ただでさえ泣きそうなのにもうほとんど崩れ落ちそうだ。
ーー
結局、カミーリャちゃんはたどたどしいながらも読み終わり、その一生懸命の姿勢には多くの観客達が涙した。
まぁ、その後は朗読会はつつがなく終了し、聖堂司教の結果発表で、王子殿下の優勝が発表された。
まぁ、そうだわな。
と、俺が聖堂を出ようとした時……!
「おい! まてニア・アウグスティヌス=アントニウス!」
突然声をかけられたので誰かと見て見ると……!
「話が在る、少し顔を貸せ」
……あの、金髪橙眼の葉っぱ王子が仁王立ちしながら立ちはだかって居た。
おーまいがー
作者「やっとヒロイン候補が出揃ったね?」
ニア「オリーブとカミーリャだけだろ」
作者「何を言う!リリーさんも攻略対象です!」




