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対決!ドラキュラ伯爵!!



「来てやったぞ! コラぁ!!」


 ルナ、扉を蹴破って因縁のドラキュラ伯爵と御対面。

「ぶっ、たまげ!!」

 リーゼント頭のブロンドハンサムが、目を剥いて驚愕した。

「おおう! ぬしゃ、ひょっとしてヘルシング卿の弟子なら!?」

「おお、そうじゃ。―――儂ゃアンタにたまられたヘルシング神父の愛弟子、シスター・ルナいう者じゃ。―――ドラキュラ伯爵。今度はぬしがぬ番じゃけ。覚悟決めいやあ!!」

 そう云いきって、ルナはドラキュラ伯爵へとハンドガンを突きつけた。だが、伯爵が余裕の笑みを見せる。

「神に仕える者達がなんぼのもんじゃ。所詮は光は闇に呑み込まれてしまいじゃき、のお……?」

「んふふ……」

「何じゃぁ? 何が可笑しいんなら?」

 笑い出したルナを見て、ドラキュラ伯爵が訊く。歯を剥きながらルナは語り出した。

「阿呆……。闇はなにも、おんしらだけじゃないきに」

「なをやとぉ……?」

「儂かて、闇に堕ちたんじゃ!!」

 聖水を発射。

 ドラキュラ伯爵はマントを翳して顔面を防御して下ろしたその時、銃口が目の前に。とっさに躰を仰け反らせて発射された聖水からかわすと、そのまま手を絨毯に突いて足を蹴り上げ、ルナの手元からハンドガンを払いのける。着地したドラキュラ伯爵が片膝を突いた後に立ち上がり、マントを翻して半身に構えた。その様子を見て、ルナは舌打ちをする。


「ルナとやら、ぬしゃなかなかのやり手やのぉ」

「ふんっ! おどれら全滅さす為やったら、儂ゃ汚くなっちゃるけ」

 ルナの言葉に、微笑したドラキュラ伯爵が滑るように間合いを詰めてきた。事実、絨毯からほんの僅かだけ爪先を浮かせていたのだ。だが、ルナは逃げない。やがて、二人の間合いが僅か三〇センチと迫ったその瞬間、ルナがハンドガンを構えたと同時にドラキュラ伯爵の拳が二つ飛んできた。ひとつは手元からハンドガンを打ち払われて、もうひとつはルナの顔面を直撃する。自身の鼻柱の折れた音を聞いたルナ。パンチ力で躰が飛んだ。そして、天井を見上げる姿勢で躰を仰け反らせて浮き上がってゆき、絨毯に背中を打ちつける。

 ルナが長い両脚を交差させて、素速く跳ね起きて、ドラキュラ伯爵と身構える。




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