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シルヴァーナ王国浄化伝  作者: 慈架太子


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第10章:究極の調和、そして伝説の「21人」へ

20人の美女騎士たちの実家をすべて「浄化」し、王都へ戻ったタケシ。しかし、宴を始める前に、アンジェリカがタケシの前に跪き、真剣な面持ちで顔を上げました。


「タケシ、最後に一人……どうしても貴殿に会ってほしい方がいる。この国の母であり、我ら『紅蓮と聖盾騎士隊』の真の創設者……王妃様だ」


タケシは面倒そうに頭を掻きましたが、アンジェリカの揺るぎない視線に折れ、王宮の最深部、秘密の薔薇園へと向かいました。


そこは、王宮の喧騒から切り離された、時間が止まったような空間でした。白銀の髪を持つ、気高くもどこか儚げな美しさを纏った王妃が、一人でティーカップを傾けていました。


「……来てくれたのですね、全属性の理を塗り替えた御仁。アンジェリカたちから聞いていました。貴方がこの国の、古く淀んだ家門の呪いを次々と解いて回ったことを」


王妃は立ち上がり、タケシを静かに見つめました。彼女は、王国の腐敗を嘆きながらも、自らの立場ゆえに動けなかった「孤独な守護者」でもありました。


王妃はタケシを試すように、指先から透明な、しかし全ての属性を拒絶するような「無」の波動を放ちました。 「この国は、強すぎる魔力と血筋の誇りに囚われすぎています。貴方の『全属性』は、それら全てを飲み込む暴力ですか? それとも……」


タケシは王妃が淹れていた紅茶のポットを勝手に手に取り、自分の魔力を一瞬通しました。


全属性・調和のハーモニック・ティー 「暴力だの平和だの、小難しいんだよ。あんた、ずっと一人でこの国の重荷を背負って、味がしなくなった茶を飲んでたんだろ」 タケシが注いだ紅茶は、王妃がかつて感じたことのないほど、五属性全てが完璧なバランスで溶け合った「究極の癒やし」の香りを放っていました。


「……ああ、なんて……なんて温かくて、深い味。私の凍りついていた心まで、解けていくようです」


王妃の瞳から、一筋の涙がこぼれました。彼女を縛っていた「完璧な王妃」という重圧が、全属性の調和によって「一人の女性としての安らぎ」へと浄化されました。


王妃は微笑み、アンジェリカたち20人の騎士に向かって告げました。


「アンジェリカ、そして愛すべき騎士たちよ。貴女たちは、もう家門の道具ではありません。このタケシという男と共に、この国を『誰もが美味しく酒を飲める場所』へと導きなさい。……私も、今日からは貴方たちの味方です」


タケシは王妃のティーカップに、隠し持っていた秘蔵の酒を少しだけ注ぎました。 「……しけた顔はやめな。王妃様が笑ってねえと、酒が不味くなる。これからは、美味いもんが食いたくなったら俺の店に来い。ツケは王様に払わせときゃいい」


王妃の公認を得て、ついにタケシの店で「紅蓮と聖盾騎士隊」全員による大宴会が幕を開けました。



アンジェリカ・マーガレット・エリザベス・ヴィクトリアの幹部4名が、王妃を囲んで談笑しています。



カタリナやフランチェスカたち16名の精鋭も、属性の垣根を超えてタケシの料理に舌鼓を打っています。


タケシはカウンターの中で、騒がしい美女たちを眺めながら、満足げに新しい酒の栓を抜きました。






王宮の薔薇園。王妃が見守る静寂の中、タケシは最後の一杯を飲み干し、隣に並ぶ美女騎士団の面々を見渡しました。


アンジェリカ、マーガレット、エリザベス、ヴィクトリア、そして後ろに控える16名の精鋭たち。家門のしがらみを捨て、タケシの「全属性」によって魂を浄化された彼女たちの視線は、熱く、そして一途にタケシへと注がれています。


タケシは王妃に向き直り、ぶっきらぼうながらも明確に宣言しました。


「……王妃様、面倒な手続きはあんたの方でまとめといてくれ。俺は、ここにいる20人全員と結婚する」


一瞬、薔薇園に静寂が訪れました。しかし、次の瞬間、乙女たちの歓喜が王宮を揺らしました。


アンジェリカ(火): 「タ、タケシ……! 貴殿ならそう言うと思っていた! 私のすべては、最初から貴殿のものだ!」


マーガレット(土): 「ああ……! 全属性の愛で、私の鉄壁もついに完全に崩れ去りましたわ!」


エリザベス(風): 「ふふ、20人での共同生活……。効率的な愛のスケジュール管理は、私にお任せくださいな」


ヴィクトリア(水): 「あらあら、夜の潤いが足りなくならないよう、私がしっかりとお世話して差し上げますわ」


後ろに並ぶ16名の隊員たちも、涙を流しながら抱き合い、あるいは「縮地」でタケシに飛びつこうとしてアンジェリカに制止されています 。


王妃は驚きに目を見開きましたが、やがて可憐な花が咲くように微笑みました。


「……20人全員。前代未聞ですが、貴方という『全属性の真理』を繋ぎ止めるには、それだけの器が必要なのでしょう。分かりました。この婚姻、私が責任を持って承認し、王国全土に布告しましょう。貴方たちは今日から、この国の『希望の象徴』です」


タケシは、群がる美女たちを片手であしらいながら、最後の一言を放ちました。


「勘違いするなよ。結婚したからって、俺のスタイルは変わらねえ。美味い酒を飲み、美味い飯を作る。……お前らがそれを支えるってんなら、まとめて面倒見てやるってだけだ。……さあ、店に戻るぞ。今日は『全属性・特大ウェディングケーキ』を焼いてやる」


伝説の「21人」の門出

王宮を後にするタケシと、彼を囲む20人の美女騎士たち 。 その姿は、夕陽に照らされて黄金色に輝く「紅蓮と聖盾騎士隊」の新たな紋章のように、眩しく、そして力強く王都の道を歩んでいきました 。



隊長:アンジェリカ



副長:マーガレット



隊長補佐:エリザベス



副長補佐:ヴィクトリア



精鋭隊員:カタリナ、フランチェスカ、ジュヌヴィエーヴ、イザベラ、クリスティーナ、ベアトリクス、エレオノーラ、ロザリンド、アナスタシア、フェリシティ、マリアンヌ、ガブリエラ、セシリア、オルテンシア、シャルロッテ、アレクサンドラ


【物語・完】



……と思いきや、タケシの店の前には、婚姻の噂を聞きつけた隣国の王女や、伝説の女魔王までもが「不純物(恋のライバル)」として行列を作り始めていました。


タケシの全属性バレットが、次に撃ち抜くのは誰の心でしょうか?

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