表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

俺は主人公じゃない

世の中には、ラブコメの主人公みたいなやつがいる。

美少女に好かれて、恋愛して、ハッピーエンドを迎えるやつ。


そんなの、二次元の中だけの存在だと思ってた。

でも――現実に目の当たりにすると、わかる。


「俺は、ラブコメの主人公じゃないんだな」って。


同性ながら、まぶしいくらいに輝いてるやつ。

それに見合うヒロインまでいて、ふたりで勝手に物語を進めていく。


おれは、そんな“主人公”の友達。

ただの脇役。モブにもなれなかった、物語の外側の人間だ。


 


今日も親友の三浦 みなとは、

クラスのマドンナ・綾瀬 詩葉ことはをちらちらと見ている。

しかも――気づいてないのは本人だけで、詩葉も三浦を見ていた。


おれは、その光景をずっと見てきた。

いずれ、ふたりは結ばれるんだろうなと思いながら。


そんな未来に思いを馳せつつ、湊に声をかける。


「湊、お前、現国の課題やった?」


「え?課題?……やべ、完全に忘れてた。ちょっと写させて!」


授業中、どうせ詩葉のことでも考えてたんだろ。

そう思いながらも、ノートを差し出すおれ――朝倉 優希。

高校一年生。ラブコメの中心から外れた、ただの脇役。


 


これは、そんな“主人公”の陰で、

脇役が静かに恋をする話。


派手さも、奇跡もない。

だけど、ちゃんと息づいている、ひとつの恋の物語だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ