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双りが舞う時  作者: 柚希
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一夜明け、自室で一人朝食をとっていた未来は味気なさに嘆息した。


「夜も朝も一人でご飯。ちょっと寂しいな」


昨日は疲れて1日部屋に籠っていたのだが、クーラーこそ部屋に設置されてはいるものの、あまりの湿気に辟易としていた。

午後から稽古があるらしいが、午前中は暇なので離れでも散策してみることにして、気分転換したかった。

本当は主屋にでも足を運ぼうかとも思ったが、他の親戚についても一切の説明もない祖母が許さない気がして止めた。


「この家、後誰が住んでいるんだろ」


離れには風呂もトイレもあるが、夜に廊下を歩いていて誰かと行き合うこともなかった。


できれば詳しい話を親戚から聞けないだろうか。

祖母が口にしていた舞のことや、この家の稼業についてなど、疑問に思うことや知りたいことは沢山ある。


「よし、行くか」


皿を廊下に出してから、散策を開始する。


「誰かいないかなぁ」


道を覚えることは得意なので、さほど気にせず歩いていく。

できれば昨日の少年たちーーその中でも優しそうな年長者の彼に出会えれば幸運なのだが。

そう考えながらプラプラ歩いていると、縁側から覗く庭園に目を奪われた。

小さいながらも美しく壮大な庭園には、小ぢんまりとした池もある。


「あー、靴持ってくれば良かった」


携帯を取り出し、一枚写真を撮る。


母親にでも送ろうかと考え、やはりやめた。

保存だけして、縁側に腰かける。


「あー景色だけならホント最高」


風に揺れる木々に、美しい庭園。

ただ、鳥の気配がないことが惜しい気がした。

いや、鳥の気配というよりもーーー。


「生き物の気配がない……?」












「正解」

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