魔法はじめました2
兄達が帰ってきてから2週間が経ち春休み終了3日前
新学期に向けてカイ、スイ、ナイ、そして今年から学園に通うムイが朝早くに馬車に乗って王都に向けて出発した
その前に篭城終わりの次の日には父が仕事の為に泣く泣く出かけていった
王都までは馬車で12時間程かかる
ユアナと離れたくない兄達はかわるかわるユアナを抱きしめてはを一時間ほど続け
最初はニコニコのユアナだったけどだんだん面倒くさくなってきて最後は兄の腕を外して母とライの後ろに逃げた
たとえイケメンでもしつこいのはダメ
それに
ムイ兄様の入学式に出席するため母様と一緒に行くのに離れるのなんてたった2日ほどだ
「カイ兄様、スイ兄様、ナイ兄様、ムイ兄様いってらっしゃいませ。」
二人の後ろから手を振って暫しのお別れだ
イケメンより魔法
もうすぐ先生がいらっしゃるからその前に準備したいのだ特別講師だと母様が言っていたし
「ユア〜」
馬車からずっと手を振る兄達に見えなくなる前に一度だけ再度手を振る
やれやれどんだけ妹が好きなのか
カイ兄様なんて泣いてたよ、、、
さて、今日は薬草を使った生成魔法だ
回復魔法と連携しポーションをつくる
薬草は風魔法で水気飛ばして、光魔法と火魔法で乾燥して、闇魔法で挽いて粉々!
よしよし上手くいった!
数種類の薬草を同じ過程で準備して
最後にもどりな草はどうするんだっけ粉にしたらダメなんだよね、
茎の液と葉を使うから
これじゃまだ細くて液が少ないから成長魔法で大きくしてから風魔法で圧をかけて茎を搾る
葉はそのままで使用と
よしよし準備万端
パチパチパチパチ
手を叩く音にびっくりしてユアナが扉の方をみると
「とてもすばらしいね」
緑のロープをつけた壮年の男性が扉に背を預けて立っていた
「薬草の使用療法をしっかり理解している
しかも全ての準備を魔法で行うとはお見事」
「.....あ、の」
「はじめまして、マーゴ・イグイストです」
薄い緑色の切れ長の目と髪の男性は居ずまいを正し右手を胸に当てて深々と頭を下げた
イグ、、、イ、、イグイスト公爵家!
うちと並ぶ公爵家
「はじめまして、ユアナ・アーナ・ヒューバです」
ユアナは慌ててカーテシーをした
マーゴはその姿をみて優しく微笑むと
ここまで来たかいあったな、と、ユアナが下準備した薬草をまじまじと眺めた。