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ヒロインでも悪役令嬢でもありません

この世界は、遥か昔は一つの国であった。

この世界の創設者は、初めての母から4人の子を授けた。子らは後に別れそれぞれの役割りのもと4つの国をつくり、そこからさらに13の小国ができた。



テルニーナ帝国

その歴史は他の国よりも古く、この世界での一番の大国である。自然との共存、また古代より続く魔法を絶やさないよう研究にも力をいれている。


庭で歴史の本を読んでいたユアナは思い出した。

前世?の記憶を

空には飛行機、地上には電車や車、高いビルだってあった記憶を


そしてここが記憶の中で寝るまも惜しんでしていた

乙女ゲームの『ナルターナ奇譚〜魔法と4つの玉座〜』だ。


ああ、なんてことだ。

これは夢かも知れない。

ユアナは自分の頬を一応抓ってみる。

テルニーナ帝国の筆頭公爵家ヒューバ、広大な土地を持ち、優れた魔法使いを多々輩出し王族さえやすやすと手が出せない家柄

その長女である、ユアナ・アーナ・ヒューバに転生してしまっている。

ちなみにまだ5歳である。


このゲームにはもちろんヒロインがいて10歳から魔法持ちが通う学園で登場する。

ユアナはヒロインの親友兼相談役として登場していたし、なんならヒロインの選択によっては皇后になってしまうストーリーもあったはずだ。


「お嬢様、どうかなさいましたか。」

侍女のサーラは、頬を抓ったままのユアナに声をかけた。


「な、んでもないわ」

抓っても覚めないなんて、夢じゃない。

しかもこの5年の記憶もちゃんとある。

このゲームが好き過ぎて今流行りの転生をしてしまったのね。


「ユア!」

大きく手を振りながら嫡男のカイ・ターナ・ヒューバ

13歳が走ってくる。

「カイ兄様!おかえりなさい。」

カイ兄様はさすが攻略対象だけあってめっちゃかっこいい。

目は大きく、紫かかった緑色でまだ幼い顔つきだがかなりのイケメンだ。

ちなみにユアナもそこそこ可愛いはずだ。


ユアナは、走ってくるカイに抱きついた。

「ユア、僕も」

続いて、次男のスイ、三男のナイと抱擁

この二人はカイの一つ下で双子。

ほぼ同じ顔だけどスイは青、ナイは緑よりの青の瞳にもちろん整った顔を持っている。

ヒューバ家は男子にターナ、女子にアーナが付けられる。昔からのしきたりだ。


今日から学校の春休みで、普段は寮にいる兄達が帰ってきたのだ。

ユアナは兄達を眼福って思っているが、兄達もまたユアナの可愛さにメロメロである。


ユアナには、この他にまだ2人の兄がいて

四男のムイは9歳、五男のライは8歳だ。ムイはカイと同じ瞳の色で、ライはスイと同じ青だ。

この国の人は基本、髪と目の色は同じで稀に違うことがある。

ヒューバ家では、ユアナが黒みの紫の瞳に銀髪と違っていた。

まぁこれもヒロインの親友枠でちょっと目立つ様にしてるだけのオプションにすぎない。


カイに手を引かれながら庭先から中に入ったユアナのまわりにはいつの間にか5人の兄達が揃っていた。


兄だけど5人ともかっこ良すぎる、成長したらかなりやばい。


でも知らなかったな、ユアナには5人も兄がいたのね

ゲームではほぼカイしか触れてなかった

まぁ攻略対象だからしかたないけど



「ユア 王都の流行りものを買ってきたよ

喜んでくれるかな」

カイは部屋に入るとテーブルに置いてあった手のひらサイズの箱をユアナに手渡した。

「!」

箱を開けてみると、薄いガラスでつくられた蝶の小ぶりな耳飾り

めっちゃ可愛い


ユアナが嬉しそうに眺めていると、スイとナイからは大きな箱が

中には薄紫色のワンピースが入っていた。

「ありがとうございます」


兄達の頬にキスを落とすと兄達も大満足の笑顔だ。


「まあ、とても素敵で可愛らしい」

ワンピースを体に当てていると母様が入ってきて私に頬擦りしてくる、続いて父様も


これは仕方ない

娘ほしさに頑張った二人の溺愛は半端ない。


母様は、紫かかった青の瞳、6人も産んでるとは思えないほどのスタイルと33歳とは思えない見た目の若さで可愛いってより綺麗系で魔法省初の女性所長

父様は、緑の瞳に少し垂れ目で雰囲気がほわぁってしててこれまた美形である。35歳のやり手公爵兼最年少で近衛騎士団総団長になった男である


この二人からなら顔よし才能ありしか産まれない気がする


その夜は久しぶりに家族8人での晩餐を楽しんだ。



って!

一日が過ぎようとして転生の事を思い出した。


日常ってこわい、大事なこと頭の隅にやってたわ。


ユアナは寝ようとしていたけど慌ててベッドから起き上がった。


ん?でも、まだ主人公が出てくるまで5年もある。

しかも悪役でもない。

これって!人生謳歌するだけやん!

無言で両手を天に掲げ神に感謝してやっぱりそのまま寝ることにした。






駄文ですが楽しく書きます。

よろしくお願いします。

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