第1章第1話「レンと少女」
ここはエスタニア大陸の大国「アジンニウム帝国」
この国には支配するものと支配されるものに分かれていた
王族、貴族、聖職者などが民を支配し農民、商人、町人などはあらゆる自由を奪われ日々暮らすのがやっとであった
帝国の北部は特に王族や貴族達が多く住む近隣諸国から見てもかなり大きい規模の王都であった。
王都の人口は約350万人、そしてそのほとんどが平民たちであった。
帝国に平民として暮らしている1人の少年はとても働き者で正直ものだった。
少年の名はレンフィールド
彼の父親の名はグライエンス
グライエンスはアジンニウム帝国の南部に隣接する小国「ローシュベル魔導帝国」の騎士として過ごしアジンニウム帝国に移ったのだった
少年は幼い頃から父に剣術を教えられ十三を迎えたころには町1番の剣の腕前と称されるようようになった
レンフィールド少年は母親を知らない。父が言うには彼が生まれた頃に亡くなったと言う
少年にとって今日は一生忘れられない日になるだろう
明け方
少年「ふぁーー眠い。やっぱり昨日の徹夜が応えたかやっぱりもっと早く寝るべきかなぁ」
少年はある日15の誕生日を迎えた。彼は父に別れの挨拶をし、とある貴族の屋敷へと向かっていった。
その貴族の当主の名は「エルカト・ロスフェルタ・リヒゼン・ケイ男爵」
数百年前から騎士団を束ね指揮を取っている一族だ。
レン少年も幼い頃から父に教えられていた家系だ。
最近も騎士団を集め王都を蛮族から救った英雄と称えられていた。
そんな一族に自分がちゃんと仕えることができるのか少年は緊張していた。
レン少年「ここが...ケイ男爵の屋敷か」
レン少年は非常に大きな門の前で1人呟いた。
その時巨大な門がゆっくりと開き1人の初老の男が現れレン少年を見るとゆっくりと近づき見つめしばらくすると低く落ち着いている声でレン少年を屋敷内に案内した。
レン少年「緊張を解くんだ俺!俺ならきっと上手くできるさ」
そう自分に言い聞かせると初老の男と共に屋敷内に入っていった