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お風呂でのひとこま

何となく思い付いたことを書いてるだけなので、頭空っぽにしてお読みください。

私はふとっちょママ。

お肉つきすぎて、3段腹も形成できないお腹の持ち主。

いやほんと、3段腹って太ってる代名詞みたいに言われることがあるけど、本当は違うから。

肉がみっちりつくと、皮膚の内側に段々を形成できるだけの余裕がなくなって、結果1段腹になるから。


「このままじゃダメだ」と思いつつも、自分に甘く優しく、あんまり効果の無いダイエットに手を出してはしょんぼりする日々を送る専業主婦の私。


そんな私には、寝てるときは天使だけど、起きてると結構頻繁に首をぎゅぅとしたくなる生意気盛りの息子たちがいる。

長男のひーくんと次男のふーくん。

ひーくんは最近ちょびっと体重が気になる小学生(低学年)で、運動は汗かくから苦手。

ふーくんはマイペースで内弁慶な小学生(低学年)で、運動は疲れるから苦手。


いや、動こうよ、主にひーくん。

運動苦手なのは私の遺伝かなぁ。

太り易いのも私の遺伝かなぁ。

私の遺伝子、優勢遺伝過ぎてドン引きするわぁ。


これはそんなふとっちょママの私と二人の息子たち、時々パパで送る、日常のひとこまを集めたお話。


真実かどうかは関係者のみぞ知る。


◇◆◇


ある日、息子たちから「久しぶりにママと一緒にお風呂に入りたい」と言われたので、まあ良いかと一緒に入ることに。


ひーくんとふーくんが身体を洗い終わって二人とも湯船に浸かり、しばらくして私も身体を洗い終わったので浴槽に浸かった瞬間。

「うわっ!! お湯がすごい流れ出たよ!! お風呂からすごい溢れたよ!! ふーくん見た!?」

超絶良い笑顔で弟に話しかけるひーくん。


「本当だ!! 僕やひーくんが入ってもお湯が流れ出ていかないのに、ママが入ったらすごい流れたね!!」

ウキウキとお兄ちゃんにこたえるふーくん。


「ねぇねぇ、ママ~。どうして、ママのときはお湯がザバ~っと溢れたの?」

それはね、体積の関係なんだよひーくん。

ママは二人よりも体積があるんだよ。


「不思議だよねぇ。パパと一緒に入ったときは、ちょびっとしか流れなかったのにねぇ」

それもね、体積の関係なんだよふーくん。

ママはパパよりも体積があるんだよ。


「「ママ、何で?」」


「……さあ、ママにもわからないわ」


そのうち、理科を勉強するようになったら、正解を教えてもらえるよ。

それまでスルーでお願いします、息子たちよ。

そして未来の先生、よろしくお願いします。


とりあえず、体積の不思議に悩む息子たちを華麗にスルーして、しばし風呂場で遊び、のぼせる前に上がることに。


身体を拭いていると、ひーくんが真面目な顔で

「ねぇねぇ、ママ。ママって女の子でしょ?」

「まあ、子供じゃないから、正しくは女の人だね」

「僕やふーくんや、パパは男の子でしょ?」

「パパは男の人だけど、性別はそうだね」

「女の人は何で胸が大きいの?」


え?

理科の勉強だけじゃなくて、保健体育の勉強もぶっこんでくるの?

無難な説明、難しくない!?


「あー、男の子にはおちんちんがあるけど、女の子にはないよね。その代わりに胸が大きくなるんだよ」

これで、どうだ!


「そうなの?」

「そうなの。あと、赤ちゃんが生まれたときにお乳をあげるためにも大きくなるよ」

第二次成長とか性的魅力とか言っても分からないだろうし、こんな感じで良いか。

まあ、世のお父様方もお世話になっているだろうけど、そこはもう少し大きくなってから知っても遅くないし。


そこまで説明したら、ハッとした顔で私を見つめるひーくん。

「え? ママ、赤ちゃんが産まれるの?」

いや、そんな話はしてない。

「ええ!? 赤ちゃん産まれるの!?」

ふーくん、便乗しないで。


「あっ、だからママお腹が大きいの!?」

ひーくん、これは脂肪です。

「そうなんだ、赤ちゃんがいるから大きいんだ。じゃあ、もうすぐ産まれるの?」

ふーくん納得しないで。

これは脂肪だから。


「……赤ちゃんは産まれません。ママのお腹には赤ちゃんは居ません」

むしろ産めるものなら産んでしまいたい、この脂肪。

まさかのここで体積の話に関連付けしてくるとは、息子ながら天晴れだよ、ひーくん。


若干遠い目で否定すると、とたんに興味をなくすひーくん。

「なぁんだ、赤ちゃん産まれないのか」

とか言ってるけど、そもそもの質問はもういいの?

論点変わってるよ、ひーくん。


興味をなくしてさっさとパジャマに着替えて風呂場を出ていくひーくんを横目に私もパジャマを着てたら、ふーくんが裸のままじっと自分の股間を眺めてるのが見えた。

「ふーくん、どうしたの?」

「ねえ、ママ」

「なぁに?」

「男の子にはおちんちんがあるでしょ」

「そうだね」

「じゃあ、おちんちんの下にあるこの丸いボールは何?」

と言いつつ、睾丸を引っ張るふーくん。


まさかの保健体育の勉強延長!?

どう説明するか悩む私に、股間から手をはずして真面目な顔で一言。

「僕はこのボール、本当は車輪だと思う」


は!?

いや、何でそう思った!?

「いや、違うし」

「いや、本当は車輪だと思う」

あくまでも、『本当は車輪』説を曲げようとしないふーくん。


「そんなところに車輪あっても地面走れないし」

と言うと、ペタッと座って

「こうやったら、地面につくよ!! 車輪で走れるよ! ほらね!」

とドヤ顔のふーくん。


何から突っ込めばいいのやら。

とりあえず問題点を指摘してみよう。

「いや、いつもはパンツとズボンはいてるから、地面にはついてないでしょ。それに、体重のせて地面走らせたら痛いと思うよ」

そんなことしたら、すごい黒歴史作ることになるからね。

後々悶絶するよ、色んな意味で。


「本当に車輪じゃないの?」

「違うよ。誰に聞いても車輪じゃないって言うよ」

「じゃあ、このボールは本当は何?」

もう説明面倒になってきたなぁ。

未来の先生に託すか。


「あー、もうちょっと大きくなったら学校で教えてくれるから、それを楽しみに待っててね」

「ふーん、分かった」


それで納得したのか、パジャマを着始めるふーくんを見ながら、思う。


学校の先生、保健体育の授業よろしくね!!



パジャマを着たふーくんと一緒に居間に戻り、ソファーに座ってテレビを見るパパの横に並ぶ。

「結構長風呂だったね」

「まぁね」

「何か遊んでたの?」

「いや、理科と保健体育の勉強を教えようとして、挫折した」

「は? 何それ?」


◆◇◆


私はふとっちょママ。

時々心を抉られることもあるけれど、息子たちと楽しい毎日を過ごしてる。


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