1-9お塩は重要。
翌日作業台の前で目覚めた。
マジ壁作っておいて良かった。
作ってなかったら今頃魔物の腹の中かも。
魔力切れには気を付けないと。
魔力的には回復してるらしいから、昨日程ムチャしなきゃいいだろう。
頭痛が魔力切れのサインらしいからすぐわかるし。
せっかく作ったベッドで寝れなかったの残念だが、今日を楽しみにしておこう。
ちゃっちゃとガラスを作り、窓にはめ込んでいった。
完成した家を眺めて満足感に浸る。
一国一城の主って感じ?
細かい所は今後詰めていくとして、一応の完成おめでとー!って感じだ。
ちょっとテンション上がって来た。
これ、冷凍熊肉だけでお祝いは寂しいので、新鮮な食材を探しに行こう。
まずは熊肉で朝食だけどね。
腹が膨れて、落ち着いた気分で辺りを見渡すと、結構食べるものがあるっぽい。
この前は焦って見逃してたんだな。
長いもぽいのとか、豆ぽいのとか色々あった。
取り合えず、食えそうなのは亜空間ボックスに放り込んでおく。
あ、亜空間ボックスはパーテーションで区切って、冷蔵と冷凍を分けてみました。
凍らせたくないものもあるからねー。
この前と同じように、川を遡って池になっている所まで行ってみると、熊が居なくなったお陰か小動物が来ていた。
なんか角あるけど兎だ。
きっとホーンラビットとか言われてるに違いないね。
今回も気づかれる前に土魔法の弾丸を作り、撃ち出した。
「キャン。」って犬かよって鳴き声を出して絶命したらしい。
他に獲物はいなさそうだったので、兎もどきを回収し、更に川を遡ってみる。
川沿いに野イチゴっぽいのを見つけたので口に含んでみら、酸っぱさの中にも甘みが強く、こりゃいけると根こそぎ回収したった。
これはうちの庭で栽培しよう。
芋とかも栽培できるよなーとうろうろしてたら、岩山発見。
洞窟を見つけ入ってみた。
なんかピンク色の岩を見つけたのでこれは!と思って舐めてみたら塩やん!
岩塩見つけたぜえええ!!
これで塩ふって肉が食えるやん。
更に文化的な生活に近づいたぜ。
切り出して固まりのまま亜空間ボックスにイン。
後で砕いて兎肉に振りかけて焼こう。
ウキウキで帰路につく俺だったが、警戒は忘れていなかった。
また熊いるじゃん。
熊肉は当分いらないんだけど、ベッドの敷布団と考えればいいか。
別の魔法を試しても良かったが、熊堅そうだから、また土魔法の弾丸で殺る。
安全策をとる男、それが俺。
いつもの様に魔力を集める。
其処らに落ちている石を集め、圧縮する。
螺旋をイメージし射出するのだが、今回はレールガン位に初速が上がる様にイメージしてみた。
甲高い音が聞こえたと思ったら、熊の頭が無くなってた。
速すぎた?も、目的は果たせたから良いとしよう。
つか、この魔法だけで大抵の魔物倒せるんじゃね?ドラゴンでも逝けそうな感じだったけど。
魔法の癖に物理特化な魔法だもんな。
さっさと熊を解体し、内臓を埋める。皮剥ぐのは帰ってからで良いか。
つか、俺も解体が慣れて来た気がする。まだ兎合わせて三体目だけど。
最初の熊でだいぶグロ耐性が付いたしなー。
喰う為に狩る訳だからと良心の呵責をすり抜けておく。
お家に帰って土鍋を作る。もちろん魔法で。
キッチンを作っておいて良かったな。
薪とか初めて使うが、なべ料理ならまあ大失敗って事も無いだろ。
まず兎の骨と熊の骨を適当に煮込んでみた。
出汁と言えば骨だよね。
出汁を採った鍋に、探索中に見つけた葉物野菜が幾つかあったので、鍋にぶっこみ、兎肉は一口大にしてこちらも鍋にぶっこむ。
木を削り出した匙を使い、塩を入れながら味をみる。
ふぉおおおおおお、塩味最高だぜえええ。
ここ数日肉だけだったし、塩味って偉大だったんだな。
岩塩だから、ある程度ミネラル分も入ってるだろうし。
うん、食って重要だわ。
それだけで心が豊かになるもんな。
兎肉も柔らかく、熊とは違う味わいがあって美味しかったぜ。
明日からも食材探しを頑張らないとな!