伝承者
この世界には、固有家継と呼ばれる、いわば能力が存在する。
その能力は家柄次第で能力を継いだ者を伝承者と呼ぶ。
アリアとセイフラントもまた、
伝承者として生きているのだ。
アリア「追っ手は2人…」
セイフラント「見える範囲ではね。1人ずつ頂こうか。」
森の開けた所で、戦闘が展開される。
アリアとセイフラントは2手に別れ、それぞれで戦い始めた。
~
ジジジジジジ…
アリアの振る剣、そこから発する"音"は、太刀筋を止める度に大きくなっていく。
やがて…
バチバチバチ!
と、青白い火花を立て、敵兵の顔をかすめた。
アリア「避けるだけじゃ駄目だ。」
『っ!?』
強い雷を受けた体は言葉にならない悲鳴を上げ、
アリア「…重力。」
『あ⃕り⃕…え⃕な⃕い⃕……!』
敵兵が膝から崩れる。
と、言うよりかは押さえつけられている、という方が正解に近い。
『重い…っ!』
辛うじて態勢を立て直そうとする兵の前に、もうアリアは剣を……
ズシャ。
セイフラント(重力…目視の範囲の重力を操るのか……)
敵兵『余所見かよ!余裕だな!』
敵もやはり手練であり、動きに無駄がない。
セイフラント「そーゆーのいいよ。風情がない。」
後ろに倒れたと思えば体をくねらせ、横回転して足を掴む。
そのまま剣の柄を太ももの側部へ…
セイフラント「急所1発目ぇ!」
敵兵は悶絶、こちらこそ膝から崩れる。
後ろに回り込み、脊椎。
セイフラント「急所2発目っ♡」
2人を倒したと同時に、銃声が響く、狙いはセイフラント。
セイフラント「……
飛んできた筈の銃弾が消える。
すこし遅れて、セイフラントも消える。
アリア「終わったか?」
セイフラント「3人目、木の上に隠れてたよ。」
泡を吹いている。
アリア「どうしたらそう殺せるんだよ。怖えーよ」
セイフラント「言ってなかったか!俺の固有家継は物質操作だよ。」
見たものなら表面的に、触れたものならその全部の
原子
分子
電子
を、意のままに操る能力である。
セイフラント「それよりその剣…かっこいいよ!」
アリア「そ…そうか?」
アリアの剣は空洞があり軽く、敵の刃を受ける程、帯電する珍しい剣である。
~
2人は互いの戦い方・固有家継を確認し、一瞥してから煙の立つ村へ歩いて征くのだった。
みなさんこんにちは
福神漬けです。
アクセス数がグングンと伸び、200を軽く超えてます
平凡を装ってますが、
心の中ではなんか張り裂けそうです。
ただ、累計上位作品を読んで
一旦折れました。
ふぇ、まぁ気長に頑張りますね!