カナリア先生
この学園の授業に関しては、3つある。
①歴史や技術などの理論の座学
②頸力や体術などの実践的練習
③あまり頻度は無いが、ランキング適応の個人同士もしくは数人のチームで行う実践。
クラス毎に①、②は行う。③に関しては授業内では学年毎行われる。他の学年と闘うには、放課後など審査委員会の立ち会いの中行う必要がある。
②に関しては、クラスのランク毎に実力差があると言われているため分けられている。
授業中ではあるが、ロンは考えていた。
1年E組にはチアキ、ロンの目標はまず夏のランキング戦の資格を得ることであった。
現在E組という最下位のところのため、相手も相応になってしまう。
このままではランキング戦の資格である300位までに入らなければその大会にでることができないのである。
そのためにアピールとして昨日暴れまわったのだが。
今後の作戦をどうするか。
悩んでいると急に何か強い衝撃と共に目の前が真っ白になった。
急なことで何が起きたか分からなかった。
落ち着いて眼を開けるとそこにカナリア先生が立っていた。
『私の授業がそんなにつまらんのかね??君は。』
そんなことないですと返答するとカナリア先生は『次やったらチョークのようになると思え』と言い残して再び教壇へ戻っていた。
その言葉でようやく何が起こったか気がついた。
カナリア先生は一瞬でチョークを分解しその粉を固めて顔めがけて投げつけていたのだ。
そして、顔にぶつかることで砕け、チョークの粉末が飛び散り文字通り眼の前が真っ白になっていた。
服まで。
教壇へ戻るとカナリア先生は言った。
『E組は落ちこぼれであることを自覚しろ。強くなりたいなら、この私の言うことを聞くんだな。私の授業を聞く気がないものに着いては退席しろ。気分が悪くなる。』
誰もが思う。この人を怒らせてはいけないと。