2人VS15人
放課後の校庭。
入学式の後の放課後にしては多くのものが校庭を見に来ている。
校舎の5階の窓から両足をだし、座りながら冷たい目線を送っている人物がいる。
『今年の1年は活きが良いのね。』
そう微笑みながらも相変わらず冷たい目線で校庭を見つめている。
『会長、笑ってないでご指示をくださいませんか?』
振り向くことなく、会長と呼ばれてる自分が答える。
『指示なんていらないでしょ?既に審査委員会には連絡終わってるでしょうに。念のためにミナト君が何かあれば止めるとは思うから大丈夫でしょ。』
『さて、策頼家の異端児と耐羅の一族の生き残りの実力見せてもらいましょうか。』
そういいながら笑いながら校庭を見つめている。
校庭には15人の先輩と服の違う人が1名。
校庭の周りには多くの観客が存在している。
放課後を示すチャイムがなると、校舎からゆっくりと2m位の大男と1m75程度の優男がゆっくりと歩き向かって来ている。
笑いながらも、自身に満ちた表情をしながら近づいて来ている。
15名の先輩を見て、大男は話しかける。『少ないが、本当にコレだけの人数で相手しようと??』
15名のうち中央にいる男が答える。
『お前らなんて俺1人で十分なんだよ。新入生の癖に生意気いってんじゃねぇよ』
ピリピリとした感じがこの場に響き渡る。
そんな中、違う制服を着た男が声をかける。
『審査委員会の長雲一郎です。今回のルールの提示をお願いします。この学園では、審査委員会のいない場所での勝負をした場合はペナルティが課されますのでそこは忘れないでいただきます。』
優男が直ぐに返答する。
『ルールに関しては、変則人数でお願いします。こちらは2人、相手の人数はみたところ15人。最後まで立っていた方の勝ち。これでどうでしょうか?悪くない条件だと思いますがいかがですか?』
15名の男はそれを聞いて殺気が立っている。
『そのルールにしたことを後悔させてやる。恥をかかせてやる』
『双方の同意が得られましたので、これで開始します。危険行為など行われた場合は止めさせていただきますのであしからず。』
審査委員会の長雲が言う。
『それでは、バトル開始ー』
そう言うと共に大男が15名に向かって突っ込んで行く。