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#21 辛すぎる差別


「それは、うちも莉乃と同じで、貧しい生活をしてたんだけど、小6の時に学校の友達から、『由衣、今の時代にスマホ持ってないって、もしかして由衣の家は、ビンボー家族だったりする? 』って言われたの」



「そんなこと間違っても言ったらダメでしょ! 」


「だよね。だけどその時は正直に『貧しい生活してるけど』って答えたの。そしたらその友達が、『そんな人とは、友達でいたくないからさようなら』って言われたの」



「それって完全にその友達、差別でしょ! 」



「うちもそう思ったよ!だからうちは、その友達に裏切り者って言ってから、顔面の目のところを狙って殴ったった」



「目のところってすごいな! 」



 僕がそう言うと、由衣は怒りをにじませながら話していく。



「今となっては、ちょっとやり過ぎたと思ってるけど、その時は差別されてることに対して許せなくてしたら、友達はあっという間に片目を失明してしまったらしい」



「それは運が悪い感じだね」



「そうなんだよ。でもこれだけでは終わらなくて、教師からも、友達の保護者からクレームがきてることを含めて、長々怒鳴ってきたんだよ」



「うわぁ、怖い展開になってるよね」



「それでうちは、怒鳴ってきた教師も許せなくて、同じく目を狙って殴ったら友達と同じように片目を失明したよ。さすがにこれは危ないと判断されたのか、うちを少年院に追いやられたんだよ! 」



「それで少年院に行くことになったんだね。それにしても差別は、人として絶対にしてはいけないことだからね」



「差別も大きな言葉の暴力だとうちは、思ってるから決して失明させた事について後悔はしてない。友達は言葉の暴力で、うちは実際の暴力をしたと言うことで、引き分けだと思ってるから」



「でもそこからよく、高校に進学できたね」



「幸い、少年院側もうちの事について、色々調べた結果、友達側の差別発言と教師側の不注意もあった事が確認されたらしくて2年で院卒出来たから、そこから高校行くために、勉強ばっかり頑張ったから」


「それで、今は莉乃と同じグループにいるって感じなんだね」



「そう言うことになるかな。大輝、こんなうちだけど、これからは手を出したりしないから、傍にいてくれる? 」



 由衣は、すごく悲しそうな表情をしながら僕にお願いをしてくる。



「もちろんだよ!だって本当は由衣、すごくかわいい女の子って事を分かってるから」



「やっぱり大輝は、すごくいい男だね!このまま、もっとうちを抱き締めてくれない? 」



「良いよ。それじゃ由衣がいいって言うまで抱き締めてあげるね」



 そして僕は、由衣をぎゅっと長めに抱き締めていくと、由衣は鼻息をたくさん漏らしながら、僕の頬を舐め出してくる。



「大輝、ちょっとだけ舐めさせてね。あんっ!あんっ! 」

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