【毎日更新】[更新停止]異世界、来ました

第3章 少年期 神聖魔法學園篇

第30話「舞踏会」

　季節は移り変わり、春の一学期はこうして過ぎていった。夏休みが始まる前に、期末試験があって、無事に受かりました。

　それから期末のダンスイベントがあって、正直なところ、私はダンスがあまり得意ではありません。パートナーのリアも同じようにダンスが下手で、結局、二人で手をつないで歩き回ることになってしまった。

　「ライト!私の足を踏んだら、踏み返すぞ!」

　「わかったわよ! 」

　私たちはダンスパーティーで、ステップダンスを踊りました。F5の5人は?アスナをダンスに誘おうと積極的に動いているのだが、どうしたのだろう。この5人は攻略されたのでしょうか?彼らは婚約者を放っておいた。

　「すみません、踊るつもりはありません。」

　「可愛《かわい》いアスナさんよ!あなたの踊りはきっと会場を震撼させるでしょう。」

　皇太子のドッジが言った。

　「私が先に彼女を誘ったのよ!殿下、列に並んでください。」

　赤毛の筋肉男のリックが言った。

　「殿下が割り込んではいけませんよ!リック、アスナさんはもうあなたと踊りたくないって言ってるのよ!今度は僕の番だ。アスナさん、一緒に踊ってくれませんか?」

　緑色の髪のヘプバーンが言った。

　「すみません、踊るつもりはありませんので、邪魔しないでください!」

　「どうやらあなたは拒絶されたようですね!それでは私の番です。アスナさん、一緒に踊ってください!」

　青い髪のトヴィーが言った。

　「あんたたちブスは、やっぱり私がアスナさんと踊るのが一番似合うよ。」

　ソロは長い紫色の髪を手で梳《す》いた。

　「何言ってんだよ! 醜いのはお前だろ! 」

　リックは言った。

　「すみません、本当に踊るつもりはありません!それぞれの婚約者と踊ってください。」

　「親愛なるアスナ様よ!あなたのダンスは、 他の人を耻ずかしがらせるわ。」

　「殿下は最後尾だから割り込まないで! 」

　「愛する者のためなら、殿下だって譲りません!」

　「このバカどもにかまわず、わたしと踊りなさい。」

　「誰がバカなんだよ! このブス! 」

　ああ!本当は関わりたくない!ちょっと気が散って、リアの足を踏んでしまった。

　「ごめん! 痛い! 」

　そしてリアは当然のように踏み返してきた。そのとき曲がやみ、踊っていた人たちが場から去っていった。

　わたしは自分のテーブルのそばの椅子にすわり、リアはフードコートに行って食べ物を取ってくる、ピンクの馬鹿ラクスが話しかけてきたようだった。

　「ほら、あそこにいる連中は、彼女が聖女だと知ってから、いろいろとおべっかを使っているでしょう。」

　「ところでどうしてアスナが聖女であることがばれてしまったんですか?」

　「それはもちろん私が彼らに言いに行ったことです！てへぺろ。」

　「やっぱりこのバカがやったんだ! 」

　「なんとか事件を進めなくては!聖女がどちらかと結ばれればいいのではないか?」

　「問題は、聖女が誰とも一緒にいたくないということですよ!」

　「そういうことですか? 」

　「あなたの逆ハーレム計画は諦めましたか? 」

　「まだ諦めてないよ!聖女様に一つ取らせて、私は残りを受け取ります。」

　私は彼女を気にするのが面倒になったので、テーブルの上にあった彼女の持ってきた飲み物に口をつけた。

　「これは炭酸水! 」

　「当シルフ商会から提供される商品は? 」

　「そういえばクス、お金に不自由してないでしょ?商品がたくさん発明されたからです。」

　「私は女性です!私がこの学校を卒業する頃には結婚の話が持ち上がっていて、全然好きじゃない男性と結婚してしまうかもしれません!」

　「そうですか? 」

　「だから、好きになってくれる男性を自分でゲットする! 」

　「じゃあ、もう見つかったんじゃないの?ソロ先輩、あなたのせいで爵位《しゃくい》の継承《けいしょう》権まで放棄《ほうき》してしまったじゃありませんか?」

　「あのヒモを育てろというのか?申し訳ありませんが、私は結婚すると、私が運営している商工会議所の製品の所有権を失います。」

　「それはまずいなあ!これらの権利を守ることはできないのでしょうか?」

　「きみは私の家族の事情を知らないから、そんなに気楽に話せるのかもしれない。」

　「詳しく聞きたい。」

　「わたしの家、シルフ子爵家は、領地をもたない宮廷貴族ですから、宮廷から支給される給料で生活するしかありません。しかし、家族はしばしば社会的活動を必要とするからです、多くの費用がかかります。私が稼いだお金は、ほとんどがその費用を賄うために使われていました。」

　「そいつはまずかったな!そういえばここは乙女ゲームの世界ではないか?なぜ女性に対して不寛容なのか?」

　「誰が私をモブ女と呼んだ? 」

　まだ雑談をしていると、リアが食事の山を持って戻ってきてテーブルに並べた。

　「そんなに食べるの? 」

　「ついでに持ってきてあげたよ! 」

　私は大きな鶏のラ足を手に取って食べました。

　そして食事を始めたとき、再びダンスミュージックが流れてきた。

　「ライト! 踊りに行こう! 」

　ピンクの馬鹿のラクスが言った。

　「他の人に踊ってもらえないの?私が食べてるの見なかった?」

　「もしあなたが私と踊りに行ってくれたら、コーラをあげますよ!まだ試作品ですが。」

　「コーラ? 本当にコーラなの? 」

　「うん、そうだよ! 」

　コーラのためにラクスのダンスに付き合っていたのだが、リアが踊っているときの機械的な感覚に比べれば、ラクスはかなり誘導してくれる。

　曲がクライマックスに達すると、ぼくは手を伸ばしてクラウスをくるくると回転させ、腕の上に寝かせた。ぼくはクラウスの軽い体重を支えようとした。

　ラクスがわたしに微笑みかけ、それからふたりで踊りつづけたあと、ラクスがわたしの耳元でささやいた。

　「ライト、私を連れて逃げられるか? 」

　「どういうこと? 」

　「なんでもない? 勝手なこと言ってるよ。」

　やがてダンスが終わり、私は席に戻った。ラクスは化粧を直すと言って出て行った。

　「どうしてそんなにスムーズに踊れるの? 」

　「リア、それはラクスのリードが上手だからで、わたしはただ彼女の踊りに付き合っているだけだ。」

　ソーセージをフォークで刺して食べた。

　こうして学期末の舞踏会は無事に終わり、主催者の生徒会が上がって舞踏会の女王と舞踏会の王様を宣言した。

　「ラクス.シルフは舞踏会の女王、舞踏会の王様はドッジ.ロア殿下。」

　そういえば殿下は自分の許嫁《いいなずけ》と踊《おど》りに行かれたことがあり、殿下の許嫁《いいなずけ》はブローズ.ロア公爵の娘だった、ヒルデ.ロアは、なかなかの美人で気品のある女性。

　まさか舞踏会の女王の座をピンクのバカどもに奪われるとはな。!ヒルデは席に座ったまま不機嫌そうに表彰台を睨んでいた。

　聖女さまは結局誰とも踊りに行かず、 F5の4人はそれぞれ誰かと踊りましたが、ソロがダンスの相手を見つけられなかったことを除けば。

　そして夏休みがやってきて、神聖魔法学園の寮にいるつもりはなかったので、朝から荷物を持って勇者王都に帰る準備をしていた。

　巨大クジラ狩りのことは、新聞に報道されなくなると、あまり議論されなくなった。それで狩りの仕事をして、お金を貯めました。

　「お土産は何を買って帰るの?もう4ヶ月も会っていない!」

　そういえばドラゴンボールレーダーでいろいろ調べてみたんだけど、ドラゴンボールは見つからなかった。

　バイクに乗ろうとしたら、声をかけられた。

　「ライト! 寮を出てどこへ行くの? 」

　そう言ったのは、大小さまざまな荷物を持って学園を出ようとしていたピンクの馬鹿《ばか》のラクスだった。

　「実家の勇者王都に帰ります。」

　「そうですか! 一緒に連れて行ってくれませんか? 」

　「どうして? あなたも行きたいところがあるんじゃないの? 」

　「帰るつもりだったけど、あなたも帰るのを見て、あなたの国に一緒に行ってもいいかなと思った。」

　「勇者王都で何をしたいのか?私がgalgameの主人公だって言ったじゃない?」

　「連れてって! 旅行に行きたい! 」

　「本当の目的は何ですか? 」

　「うちでお見合いの相手を何人か手配してくれたんだけど、二十歳以上年上の男性と結婚しろって言われたこと、想像できる?妾の座ですよ!」

　「私には関係ないでしょ? 」

　「わたしと組んで商会を経営しませんか?元の世界の商品の作り方はいろいろあります!」

　「転生してから十年以上経ってもその知識は覚えられないでしょう?転生劇じゃあるまいし、何でも簡単にできる。」

　「それは、私がこれを持っているからです! 」

　彼女がポケットから取り出したものは、私の記憶にあるあの小さなもの、スマートフォンだった。

　「スマートフォンじゃないの? 」

　「うん、そうだよ! 」

　「どうしてこんなものを持っているんですか? あなたは転移者ですか? 」

　「実はこの世界に転生した時にこの世界の女神を見たことがあって、その女神から特殊スキルをもらったんだ、ネットショッピング!」

　「ネットショッピング? 」

　女神のことはともかく、ネットショッピングとはどういうことなのか?

　「文字通りの意味ですよ!この世界のお金で元の世界の商品を買うことができる。」

　「だからこの前あなたがくれたコーラの味が元に戻ったのよ!それが本当のコーラだから!」

　「すごいでしょう。しかもこの携帯電話は魔力で充電できるんですよ!」

　ピンクのバカがこんなスペシャルな能力を持ってるなんて!どうして私転生のときに女神に会わて〈技〉を授けてくれなかったのだろう?

　「すごいです! じゃ、行きます。」

　「ちょっと待った!勇者王都に連れてって!この国を出たい。」

　「自分で船に乗ればいいんじゃないの? 」

　「船に乗って半年以上!女の子じゃないの?そして私は美人でしょ?何かあったらどうする?自分で自分を守ることができない!」

　「そういえばそうですね?しかし、私にとって何が良いのですか?」

　「元の世界の商品を提供できる!前世で食べた後に忘れられない食べ物、新刊の漫画、新番組のアニメなど、とにかくメリットがたくさん!」

　「確かにあなたの言うようにたくさんのメリットがあるようですが、私の転送ブレスレットは私自身しか転送できませんよ!」

　「大魔法使いアリアの動く城の鍵を手に入れなかったのか?」

　「手に入れたけど、人にあげた。俺がその鍵を持ってるとどうしてわかったの?」

　言ってから思い出したんだけど、俺がgalgameの主人公だって言ってたから、俺のこと、よく知ってるんでしょ?

　「あげた?どうしてそんな馬鹿なことをするんだ!それはいろんなところに行ける魔法の鍵だよ!」

　「もう人にあげても仕方ない! 」

　「責任取れよ!お前たちが私の攻略計画を混乱させたからこそ、私はここまで落ちぶれたんだ!」

　私に責任を押し付けているのか?彼女が泣いていたので、言葉が出てこなかった。女の子の涙はどうしようもない。

　「うまくいくかどうかはわからないが、教皇国のアリア魔導具店にアリアが現れるかもしれないから、そのときは勇者王都《ゆうしゃおうと》に連れていってくれるよう頼《たの》んでおこう。」

　「乗せてって! 」

　「わかった。もしいなかったら王都に戻って鍵をもらってから連れて行くわ。」

　「うん、うん、ライト、優しいね! 」

　「その荷物をください。」

　「うん。」

　彼女の荷物を異空間に収め、後部座席に座らせると、彼女はぼくの腰に手を回し、ぼくたちは教皇国へと向かった。