闇という光
私は今、学校の屋上にいる。
この学校は、いわゆる"進学校"だ。私はこの学校に入るために、貴重な中学生活のすべてを使った。
学校から帰れば、その足で塾に向かう。塾から帰ればもう22時を回る。そこからご飯を食べて、即復習。その日のうちに寝られることなんて、ほとんどなかった。そんな私に、友達なんて出来るはずがなかった。
でも、親だけは、私を認めてくれた。そんな親の期待を裏切ることなんて、私には出来なかった。
進学校に入れれば、すべてが良くなると思っていた。親もずっとそう言っていた。
私が友達がいないのは、毎日がこんなに辛いのは、この中学校のせい。そう信じていた。
だけど、現実はそんなに甘くなかった。
私は親を裏切らないように、あんなに頑張ったのに、親は容赦なく私を裏切った。
世界は、私を裏切った。
この世界から出れば、きっと、あの時この学校に抱いた希望のような、そんな世界が広がっている。
そう信じて。私は闇に身を委ねた。
この作品が小説と認められることはないだろう。しかし、私はこの作品を書かなくてはならなかった。何かが、私にこの作品を書かせた。