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言い合い
わざわざ今月も線香をしに来た母親に目線を向けた。
「跡取りが嫌なら言ってもいいのよ。」
諭すような声色で頷きながら母親は言った。。
本当に嫌がっているのだろう。
仕方がないかもしれない。
今まで自分が育ててきたのに急に他人が口出しをしてきたのだから。
「アキラさんには跡取りになってもらいます。」
キレのいい声が聞こえた。
声のするほうを見るとリョウコさんが居る。
譲らないと言わんばかりの空気に、母親は言い返そうと唇を開く。
「そんなの、そっちが・・・」
「ココで話し合う内容じゃないだろう」
母親の言葉に被せる様に父親が母親の肩に手をおきながら落ち着いた声で割って入った。
「そうですな。まさに。」
リョウコさんの隣にいる旦那さんのソウタさんが続く。
「あなた!大事なことなのよ」
リョウコさんはソウタさんを睨みつけた。