表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

百鬼

百鬼 数秒的欲求語り

作者: PANCAKE:

秒針の鳴り響く部屋で私は一枚の絵を見ていた。


その絵には自らの自由を勝ち取る為に


戦争を始めようとしている場面が


切り取られた絵だった。


私は戦争に対してどうこう言うつもりはないのです。


ですが、


"自由を勝ち取る為に"


というところに大きな疑問を受けました。


一言で、そして悪く言うと、


それは欲なのではないだろうか?


自らの欲がただ他と一致しただけで団結ができる。


『人間とは欲で動く生物である。』


そう認識をした。


しかし、わからないのです。


認識したところで解決はしないのです。


欲の為にたった何十秒の出来事を起こす。


理解ができない。


考えれば考えるほどに沼にはまってゆくのです。



「間も無く閉館です。」


人間の声だった。


それは穏やかな声だった。


「貴方に欲はありますか。」


聞きたかった。聞けずにはいられなかった。


人間は戸惑った。


すると眉間にしわを作りながら小さく頷いた。


「そうですか。」


私はつまらなくなりその場を離れた。


道行く人も、支援活動をする人も、

ただ椅子に座る人も。


全ての人の中に何かしらの欲があると考えると


人間とは悪魔と同じにしか見えなくなる。



そう考える事は病的だろうか。


『憑くなら無欲な奴に憑こう。』


そう思い暗闇に消えていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ