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【悲報】俺氏、勇者に彼女寝取られる  作者: 馬刺の気持ち
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唯一の幼馴染との思い出

 六歳になった。


 異世界に来て六年。そして、あれから更に四年が経ったわけだ。今では、初級魔法ならば完璧に制御ができるようになった。


 魔力量も格段に上がり、現在は二つ以上の魔法を同時に発動させる練習をやっている。


 四年前と違い、両親の前でも堂々と魔法を使うことができる様になった今では、派手な魔法などにも挑戦している。


 思えば魔法もそうだが、この四年間で色々なことが大きく変わった。勿論、変わっただけではなく、新たに知ったことも幾つかある。良かった事、悪かった事、もっと悪かった事。


 そうだ。四年前のように、お浚いという意味も含め、もう一度この世界で知った情報をまとめてみよう。


 まずは悪かった事、もとい知りたくなかったことから。それは俺が五歳になり、初めて教会へ行った時のことだ。


 そもそもなぜ俺が教会へ行ったのかというところから説明しよう。


 これは前に父と母が会話していたのを盗み聞きして知ったことなのだが、まず初めに、何も知らない子供たちは「この世界では五歳になると教会へ女神ゾーイからの【ギフト】を授かりにいく」と親から聞かされる。


 実際はこの世に生まれた時点で【ギフト】は誰しもが持っているため、これは子供に嘘を吐いているということになるのだが、勿論理由がある。


 【ギフト】は使用すると魔法と同様に魔力を消費する。そして魔力を自分の限界まで消費すると、今度は魔力を早急に回復するために応急処置としてほぼ強制的に気絶するのだ。


 普通ならば魔力の消費による気絶は約半日ほどで戻るのたが、体力の少ない赤ん坊や幼い子供はそうはいかなかったそうだ。というのも、身体に掛かる負担に耐えきれず気絶と同時に命を落としてしまう子供が続出したのだと。


 そこで教会は、ある程度の体力や魔力が増える五歳まで、子供には【ギフト】や魔法の存在を秘密にさせるという方針を取って結果的に今の形となった、ということだった。


 今になって考えると、毎日のように気絶をしていたのによく死ななかったなと自分のことながら思う。もしかしたら俺の持っている【ギフト】のお陰だったのかもしれない。


 さて、そういったわけから俺は五歳になったと同時に両親に教会へと連れて行かれたのだ。


 教会には【神官】のギフトを持った神父がおり、その神父から自分のギフトについて詳しく聞かされ、そこで初めて魔法やギフトがどういったものかを知る。


 そして悪かった事、もとい知りたくなかった事というのが、その神父から聞かされた内容の一部なのだ。なんとギフトは一人三つ以上持っているのが当たり前らしいのだ。


 つまり俺がこの世界で無双出来ないことが確定した。


 思えば確かに女神様は俺に、【ギフト】を三つ与えると言っていただけで、それが普通よりも多いとは一言も言っていなかった。俺が勝手に常人は【ギフト】が一つだと思い込んでいたのだ。


 長い間、自分は特別だ、異世界ハーレムが築ける、と本気で思い込んでいた分、この情報を知った時はかなりショックだった。


 しかし、この四年間で良かった事もある。それは――


「ルディあそぼー!」

 

 玄関から元気な女の子の声が聞こえてきた。


「カカルド! エクシアちゃんが遊びに来てくれたわよ」


 それから直ぐに母親の俺を呼ぶ声。今更だが母親の呼んだカカルドというのが俺の名前だ。


「分かった! 今行く!」


 母親に返事をし、俺は急いで玄関まで走る。


 玄関を開けるとそこには、黒髪ポニーテールの元気そうな女の子がニコニコとしながら俺を待ってくれていた。


「きょうはなにしてあそぶ!」


 俺の姿を確認すると、飛びつくような勢いで今日の予定を聞いてきた。


「うーん。そうだなあ、今日は大人たちのいるところで魔法の練習でもしようか」


「まほう! うん! すぐ行こう!」


 魔法という言葉を聞いた瞬間、目をキラキラとさせ、直ぐに俺の手を引っ張りそのまま地面を駆ける。


「母さん、行ってきます!」


「ふふ、行ってらっしゃい。暗くなる前に帰ってくるのよ」


 母親の言葉を最後まで聞かずに、引っ張られるままに俺もエクシアに続く。


 この元気な女の子の名前はエクシア。俺と同い年で、一年前にこの村に両親と一緒に引っ越して来たばかりだ。そして、この四年間で知った良かった事というのが彼女の存在だ。


 無双ハーレムが出来ないと知って落ち込んでいた俺に、優しく話し掛けてきてくれたことを俺は忘れない。というか今思えば俺は、割と最低なことで思い悩んでいたものだが、まあ、それは置いておこう。


 前世では仕事以外で女の子に話し掛けたことも、話し掛けられたことも、ましてや小学生の時に体育の時間で踊ったマイムマイムでさえ隣の女の子に「手を繋ぐの体操着の上からでいい?」と聞かれるほどだった俺なのだが、そんな俺に優しくしてくれたエクシアを何があっても守ろうとそのとき心に決めたのだ。


 とは言ってもこの村に強い魔物が現ることはほとんど無いから何も心配は無いのだが、それでも万が一の可能性がある。


 そう思って俺は自分だけではなく、エクシア自身にも強くなって貰おうと、エクシアに魔法の使い方を教えてみたところ凄く興味を持ってくれ、一年経った今でもこうして一緒に魔法の練習をしているのだ。


 強ければ自分に及ぶ危険も減るし、なんなら冒険者にだってなれる。


 エクシアが将来どんな道を進むかは分からないが、彼女には本当に幸せになって欲しいと思っている。


 と、エクシアのお父さんのような事を考えているうちに、俺たちは村の中心地にやってきた。ここは朝でも畑仕事をしている大人が多くいるため、何かあっても直ぐに知らせる事ができる。


「ついた! それじゃ、まほーのれんしゅー!」


「え? ちょっと待って、少し休憩……」


 俺が全て言い終わるよりも早く、エクシアは魔法を発動させるための集中モードに切り変わる。今まではしゃいでいたのに、なんて切り替えが早い子なんだ。


 そうしてエクシアが目を瞑り集中すること数秒、エクシアの前に小さな光の球が現れる。


「お!」


 思わず俺の口から驚きの声がもれた。一週間前は発動に十秒以上は掛かっていたはずなのに、いつの間にそんな短縮したんだ?


 そこから光の球は十秒ほど光り続けた後、空中に溶け込むように消えていった。


 エクシアはゆっくりと目を開けると、こちらに振り返った。


「どうだった?」


「凄い良かったと思うよ。もしかして見ていない間に練習したの?」


「うん! おうちで、お母さんといっぱいがんばったの、すごいでしょ!」


 えっへん、と胸を張って答えるエクシアの姿は、見ているだけでとても癒やされる。


「そうなんだ、エクシアは凄いな。俺も頑張らないと」


「えへへ、ありがとー」


 エクシアが照れくさそうに、はにかんだ笑顔を見せる。


 事実、これはお世辞ではなく、エクシアの魔法やギフトを使う成長速度は凄まじい。エクシアは軽々とやっていたが、魔法の発動時間の短縮なんて俺は一ヶ月掛かったからな。


「よし、次はいつもの【ギフト】を使ってから魔法を使ってみよう」


「わかった、やってみる!」


 俺の言葉に従いエクシアが魔法を発動させる時のように神経を集中し始めた。


 エクシアがギフトを発動させるまで少し時間があるので、今のうちにギフトについて軽くまとめておこう。


 それぞれギフトには、常時発動している能力と自分の意思、つまり魔力を消費をさせる事で一時的に得られる能力の二つがある。ゲームでいうパッシブスキルとアクティブスキルのような感じだ。


 俺が持っているギフト【身体能力上昇】で例えるならば、パッシブスキルが魔力消費無しで俺の成長に伴い通常よりも基礎の身体能力が付くようになる能力で、アクティブスキルが魔力を消費することで一時的に身体能力を更に上昇させる能力だ。


 ちなみにエクシアが今発動させようとしているギフトの名前は【夢想】という、夢や憧れの気持ちが強いほど自身の戦闘力を上昇させるというギフトだ。


 最初聞いた時は本当にそんなギフトがあるのかと自分の耳を疑ったほどなのだが、この世界でそれは普通らしいのだ。


 というか今思ったけどギフトの名前とか能力って女神様が考えているんだよな。


 だったら地球から勇者を呼び出すとかよりも、最初から魔王を一発で倒せるギフトとかを作った方が早いんじゃないだろうか。世界のバランスを保つため、とかそういった理由でもあるのだろうか。


 そうして俺が考えに耽っていると、エクシアから元気な掛け声があがった。


「ギフトはつどー!」


 右手を空に向けて大きく突き出すと同時に、エクシアの体が淡く光り出した。


 これはエクシアの持つ【夢想】のアクティブスキルで、発動するとその時のエクシアの【夢想】の状態、つまり夢に憧れを抱いているほど更に能力が上乗せされるというものだ。


 この歳の女の子――夢見る少女の今のエクシアにはもってこいの能力だ。


 この前も「おうじさまが、わたしのことをむかえに来てくれるの!」なんて言っていたからな。多分、絵本か何かで見たのだろうが、ニコニコと笑顔満天でそれを俺に伝えるエクシアの姿はとても可愛かった。


「ルディ、どう?」


「もちろん今も可愛いよ」


 急に聞かれ、つい思っていたことを口に出してしまう。


「……ルディ?」


 エクシアが、可愛らしく心配そうに俺のことを見つめてくる。


 しまった、エクシアが可愛くて何も聞いていなかった。何が「どう?」なんだ?


 よく見ればエクシアの前に、いつの間に魔法を発動させたのか、先ほどよりも少し大きめな光の球が浮かんでいる。


 ああ、なるほど。エクシアは魔法を発動させたことを言っていたのか。


「こめんごめん。さっきよりも魔力量も上がっているし、やっぱりギフトを使ってからの魔法は強いね」


「……むー」


 俺が答えるとエクシアは、不満があるとばかりに可愛らしく頬を膨らませた。


 もう全部可愛く見えてくる。


「どうしたの?」


 俺が聞くと、エクシアは拗ねたように答えた。


「ルディ、わたしのはなしきいてない」


「え?」


 あれ、魔法の事を言ってたんじゃないのか。


「ごめんエクシア。よかったら、もう一度教えてくれない?」


「むー……。わかった……」


 不服そうにしていたエクシアだが、なんとか渋々と頷いてくれた。


 よかった、今ので嫌われたらどうしようかと思ってた。


 俺はホッとしながら、今度は聞き逃さないようにと全神経を耳に集中させていると、エクシアから予想外な一言が放たれた。


「ルディは、私のこと好き?」


「……は?」


 本当に唐突な、予想斜めを行く質問に、俺は思わず素になって答えてしまう。


 エクシアは、そんな俺をただ黙ってジッと見つめている。


 ……好き? 誰が? 俺が?


「もちろん大好きだよ」


 よく分からないが、()()エクシアのことは大好きだ。


 俺の答えを聞いて、エクシアがニパッと渾身の笑顔を見せる。


「だよね! 良かったあ!」


 だよねって……。まあ、俺がどれほどエクシアのことが好きか分かってもらえていたようでなによりだが。


 そうして、しばらく喜んでいるエクシアを眺めていると、エクシアは急にこちらを振り返った。


「それじゃ約束して? 将来、私たちが大きくなったら結婚するって」


「けっこん?」


 一瞬、言葉の意味が分からなかった。


 言われた言葉を頭の中で転がし、俺はやっと理解する。


 ……もしかして今俺は、漫画やラノベでしか見たことがない、「将来の約束」というやつを体験しているのだろうか? いや、しかし、そんなことはありえないだろう。だって俺は――。


 前世を含めた人生初の体験に混乱していると、エクシアが上目遣いで小さく呟いた。


「……ダメ?」


「ダメじゃない」


 俺は首を左右に振りながら即答する。


「じゃあ、本当に大きくなったら私と結婚してくれるんだよね?」


「もちろん」


「やったぁ!」


 俺の返事を聞いて、エクシアがピョンピョンと跳ねて喜びをその小さな体一杯に表している。


 おお、まさかこんなに喜んでくれるとは――というか、ちょっと待て。勢いで答えてしまったが、これはどういうことなんだ? 俺とエクシアは両想いだったということなのか? おうじさまがむかえに来るんじゃなかったのか? 


 俺の頭の片隅にある冷静な部分が、頻りに疑問を投げかけてくるが、そんなものは、エクシアの笑顔の前では無意味と化す。


「ふふっ、それじゃあ、もう一回魔法の練習をしよう?」


 よく分からないが、今が幸せなら何でもいいか。


「うん、そうしよう」


 俺はエクシアに返事をすると、同じように魔法を発動させた。




◇◆◇◆◇◆



 俺、ことカカルドは十歳になった。


 俺が使える中で一番強い中級魔法もほとんどが制御できるようになり、最近では槍術なんかも使えるようになった。


 というのも、将来冒険者になるにしろ、このまま村で平和に暮らすにしろ槍術を習っておいて損はないだろうということで、父から槍術を習っているのだ。


 なぜ槍術かというと、単純に父が【槍術】という上級のギフトを持っていたためだ。


 母も【ナイフの使い手】という中級クラスのギフトを持っていたのだが、この世界では上級よりも下のクラスのギフトは殆どが使えないと言われているようで、槍術を優先したのだ。


 父曰く、王都では上級以上のギフトを使いこなせないと冒険者としてやっていくのは難しい、ということだった。


 上級以上のギフトが一つもない息子にそんなことを言うのはどうかと思ったが、もしかしたら父は俺に冒険者になってほしくないからそんなことを言ったのかもしれない。


 まあ、俺的には幸せに暮らすことが出来れば何でもいい。このままエクシアと良好な関係を続けることが出来ればいいのだが。


 そんなことを思いながら、壁に掛かっている時計を見る。見ると時計の短い針が9の数字を指そうとしていた。


 さて、そろそろエクシアとの約束の時間だ。出かけよう。

 

 一通り準備をして、エクシアと今も一緒に続けている魔法の練習をするために、いつもの村の中心へ向かう。


 いつもの場所には既にエクシアが俺を待ってくれていた。


「ごめん、待った?」


 待たせてしまったかもしれないと、少し不安になりながら聞くと、エクシアはそんな俺を安心させるかのように、優しくニコリと笑った。


「ぜんぜん待ってないよ。さ、早くまほうの練習しよう?」


◇◆◇◆◇


「あぁ、疲れた〜」


 一日が終わり、疲れきった身体を休めるべく自分のベッドにダイブする。


 やはり中級魔法は初級魔法と比べて魔力の消費が激しい。


 赤ん坊の頃から魔法を使っていたから魔力量が普通の人よりも多いとはいえ、使った分身体に負担が掛かる。


 しかもその魔力量だってあくまでも普通の人よりも多いだけで、【魔力量増加】のギフトを持つ人間には負ける。


 現に【魔力量増加】のギフトを持つエクシアは、既に俺の倍近く魔力量がある。多分【夢想】の効果も相まってのことだとは思うが……。


「あぁぁー」


 溜息を吐き出すように、呻きながら寝返りをうつ。


 【夢想】で思い出した。最近エクシアが、また「王子様がきっと私のことをむかえに来てくれる」と、夢見る乙女状態になっているんだよな。


 いや、十歳という年齢を考えれば、そう考えるのはまだ当たり前のことだとは思うが……なんかなあ。


 もしかしたらエクシアの持つ【夢想】の能力に、夢見る乙女になりやすい、みたいなふざけた能力もあるのかもしれない。


「ははは……。いや、本当にその可能性もあるかもしれないな」


 思わず馬鹿馬鹿しいと笑ってしまったが、俺はその考えを改める。


 実際に俺が持っている、自分のギフトでさえ、未だに能力が一つしか分かっていないものもあるくらいなのだ。しかもその唯一分かっている能力も、今の俺では使いこなせないものだ。


 それを考えれば、エクシアの【夢想】が他にどんな能力を持っていようが、あまり不思議じゃない気がする。


 因みに、能力が一つしか分かっていない、今の俺では使いこなせないギフトというのが、言うまでもなく【未来視】のことだ。

 

 その唯一分かっている能力というのが【未来視】のパッシブスキルで、自分に危険が迫った時に限り数瞬先の未来の光景が頭の中に流れる、というものだ。


 パッシブスキル、つまり魔力消費無しで危機を回避出来るというのは、魔物のいるこの世界では非常に強力な能力だ。しかし先ほども言った通り、これは今の俺では使いこなせない。


 まずこのパッシブスキルなのだが、自分の意思に関係なく、危険がある度に毎回強制的に発動するため、戦闘時などとは違い普段から気を抜いている日常生活などでは、発動されても咄嗟の行動が出来ず、逆に危なくなってしまうことが多いのだ。


 更に、発動時に頭の中に流れる数瞬先の光景も、自分視点ではなく俺に危害を加えようとしている者の視点であるため、一瞬わけが分からなくなる時があるのだ。


 例えば、エクシアが不意打ちで俺に斬りかかろうとしたとする。ここで俺に危険が迫ったために【未来視】のパッシブスキルが発動。俺の頭の中に数瞬先の未来の光景が流れる。


 しかしこの時、俺視点による、エクシアが斬りかかってくる光景ではなく、エクシア視点による、俺に斬りかかる光景が頭の中に流れるのだ。


 突然俺の頭の中に、斬りつけられる自分の姿が映し出されるため、本当に一瞬パニックになる。


 まあ、それでもだ。今は使いこなせないとしても、まだ能力として分かっているだけありがたい。【未来視】のアクティブスキルなんか全く判らないからな。


 教会へ行った時に神父からある程度のことを教えては貰ったのだが、【ギフト】のアクティブスキル、パッシブスキルはどういった能力なのかなどの具体的なところは聞いていなかった。

 

 一応、他のギフトのアクティブスキルと同じように【未来視】のアクティブスキルも発動自体は出来る。しかし、魔力を消費するだけで、特別何かが起きるというわけではないのだ。


 気絶をしても大丈夫な、寝る前に【未来視】のアクティブスキルを毎日発動しているのだが、未だ変化はみられない。


 今日も【未来視】のアクティブスキルを発動させるための必要な分の魔力は残しておいてある。やったところで結果は変わらないのだろうが……。


 とはいえ名前が、未来視、というだけあって能力的には未来を視る、とかそういった感じだとは思うのだが。


「……」

 

 もう一度寝返りを打ち暗くなった天井を見る。


 まあ、遠い未来をみるとか普通に考えてチートだよな。それに【未来視】は中級クラスのギフトなんだし。そこを忘れてはいけない。


 思いながら、頭の中に浮かぶ三つのギフトの中から【未来視】を選択する。あとは残っている魔力を使えばアクティブスキルの発動が出来る。


「……それにしても、仮に遠い未来のことが分かるのなら、大人になっている俺とエクシアの未来の関係とか知りたいな」


 小さく願望を口にしながら、俺はいつものように【未来視】のアクティブスキルを発動させた。

 

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