男女に友情はある
『私の全力小説シリーズ』を始めていきます。
これはその最初のお話です。
全力シリーズとは、今までの経験をすべて注いで書くものです。
いままでのがジャブ?でこのシリーズはストレートてな感じです。
予定では、短編を5つ。長編を一つでいこうと思います。
私は、とても悩んでいる。
小学生6年生の頃に隣同士の席になってからずっと親しい男子。
彼に私は恋をしていた。
なにをするにしては彼を目で追いかけて、
相手が気づくと目をそらし、また追いかける。
そんなストーカーじみた事をずっと続けていた。
そして我慢していた。この思いを伝えないように。
伝えれば、今までの友情・努力・信頼が砕けてなくなる。
しかし、二年間思ったこの思いはもう限界だった。
彼のことだけが頭にあり、心は彼を思う気持ちでいっぱい。
きめつけは彼のメールだった。
いつもどおりの日課で彼とメールしていると
『お前みたいなやつが俺を好きなら
たぶん、俺の人生安泰だろうなあ(笑)』
目を疑う内容、信じ込んでしまいそうなものだった。
普段から私に嘘はつかない彼。
そうなるとと、私は胸を弾ませてしまっていた。
すぐに私は、彼にメールで告白の場所を言った。
告白の日、私は不安だけで心が塵になりそうだった。
昨日のメールを画面に出し、それだけを勇気に彼を待っていた。
彼が来る頃、あたりは夕焼けで染まったていた。
まるで、私のことを応援してるようだった。
なぜって、今日のラッキーカラーはオレンジだから。
「で、話って?もしかして、この前のバスケの話?
謝ったじゃねえかよ~それともまだ怪我してんのか?」
いつもとは違う雰囲気の彼。
今からなにを言うか分かっているように見える。
そして、言わせないようにしているようにも・・・
でも、もう後戻りはできないんだ。
前に進まないと、私はもう・・・
「あのね、実は前から私、アナタのことが!」
『好き』という瞬間、私は口をふさがれた。
彼の、大きな手によって。
「そこからは言うな。
俺たちは友達だろ。な?」
優しく、悲しく彼は話してくる。
やめてほしい、自分が惨めになっていく。
「これ以上言えば、もう関係は消滅しちまうよ。
俺たちには友達が一番いいんだ。」
『一番いい』なにがいいのだろう??
つまり私は友達でしかない。
恋愛感情などどこにもないではないか。
「ねえ、教えてよ。私、これじゃあ前に進めないよ。」
泣きそうになる。彼の顔が良く見えない。
ああ、もう泣いているのかもしれない。それすら、分からないほど私は落ち込んでいるのだろう。
「・・・彼女ができたんだ。後輩の子でさ、一週間ぐらい前に告白されたんだ。
お前の顔が浮かんだけど、きっとダメだと思ってた。お前はずっと俺を友達としか思ってないと 思っ てたからさ。だから俺は前に進もうと思って告白を受入れたんだよ。
昨日みたいなことがあると思わなかったよ。つい、本音を書いた。本当にすまん。」
彼は、丁寧に頭を下げる。そんなものほしくはなかった。
謝罪など、意味がない。私がほしかったものは、もっと暖かいものなのに
「はは、ホントだね。もう友達には戻れないよ。・・・私惨めじゃん。」
彼は、何かを言おうとするけど、やめる。そうだろう
だって、今の私には何を言おうと私が傷つくだけ。
「私のことは、もういいよ。早く彼女さんのところにいきなよ。」
彼は、もう一度「ごめん」といって、私の元を去っていった。
「友達なんて、ならなければ良かったよ。」
何の音もしない、校舎裏。私の耳に聞こえるのは、私の泣き声しかなかった。