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【大インフレ時代】政府の言う通り「貯蓄から投資」をしなくてはいけない理由【新NISA】  作者: 中将


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5/5

5 お金は不幸にならないために必要なもの

◇出口戦略(売るタイミング)



質問者:

私、重大なことに気づいたんですけど、

物価高対策のために投資ししようとしていることは分かるんですけど、

いつ取り崩すんですか?


貯めたら貯めたで取り崩すのが非常に惜しくもあるのですが……。


これまで私は定期預金で貯めたお金をそのまままた定期預金に預け直していたぐらいでして……どのタイミングで使ったら良いのか分かりません。



筆者:

そういった「投資の出口戦略」は非常に重要なことです。


汗水たらして働いたお金を何に使うのか? 本来であれば1にも書いたように最終目標は老後資金のためではあります。


しかし、時と場合によっては途中で取り崩してしまっても良いと思います。



質問者:

えっ!? そうなんですか!? てっきり老後まで本当に崩さないものかと……。



筆者:

皆さんの将来の人生設計次第ではあると思うのですが、

一般的にライフワークごとに多額のお金が必要な瞬間というのは


・車の購入


・住宅の頭金


・教育資金


といった人生の岐路に立つような必要支出に合わせて現金化することは良いと思います。


それも預金利率よりプラスなら絶対に崩した方が良いです。


僕としては預金利息よりプラスであれば「成功」と見て良いと思いますからね。


これらをローンを組んでしまえばプラスの利回りを上回るマイナスの利息を支払う可能性もあるので、総合的に判断する必要があると思います。



質問者:

なるほど……。別に老後まで使えないお金というわけではなく「インフレに負けないため」というのが目的ですからね……。



筆者:

そういった人生の岐路に立つようなライフイベントを乗り越えた。

若しくは予定が無いのであれば、老後まで放置する方が安心ですし、お金が増える喜びはあるでしょう。


しかし、定期預金と違っていいことは途中解約しても良いことです。


年間での売るタイミングとしては決算の内容が確定する4月頃や、証券会社がある程度の結果を示さなくてはいけない年末の12月には上昇する可能性が高いのでこのタイミングで売ると良いと思います。


※定期預金の途中解約は利息が大幅に減額されます。


※NISA枠は売却後に元金売却分復活しますが、その年の積み立てた分の枠は戻りません

また、株式は売却後に即日振り込まれるわけではなく数日のラグがあることに注意しましょう。



質問者:

逆に解約してはいけない瞬間はありますか?



◇NG行為について



筆者:

それを含めて投資のNGについて語っていこうと思います。


先ほどはライフプランに関わるような重大な出費の際には売却して使うべきだと話しました。


一方で、遊びなど短期的な快楽のために使うお金が足りないから崩そうといった非常に安易な考えで引き出してはいけません。


どちらかというと「長期的に必要で残る物」であるのであれば崩して良いでしょう。



質問者:

無駄遣いをするために貯めたわけじゃないということですね……。



筆者:

庶民にとってお金は「生活のための引き換え券」だと思っています。


お金が全てではありませんが、お金があることで飢餓、病気、寒さや暑さをしのぐなどあらゆる不安や不幸から遠ざけてくれます。


それを失ってまでやることなのか? その視点でお金を使っていただければと思います。



質問者:

一時的な欲望を満たしても、総合的に貧しくなっては苦しくなるだけですからね……。



筆者:

次にNG行為は暴落の際に不安になって「狼狽売り」をしてはいけないということです。


大きく下がっている際にはそれまであった含み益のプラスがほとんど無くなったり、場合によってはマイナスの赤字になってしまうことだってあるでしょう。


そんな時でも「口数が多く買えている」と前向きになるべきです。



質問者:

4で学びましたドルコスト平均法で買っていれば、マイナスになっても、回復した時に一気に元本を取り返せることを思い出すことが大事そうですね……。



筆者:

毎月又は毎日の積立設定を行ってから「忘れる」というのが一番いい戦術だと思います。


一喜一憂したりするのは精神衛生上良くないので、そもそも投資に向いていないのでやめるべきか、価格の乱高下が無い国債・債券などの商品に全力を注ぐべきかなと思います。



質問者:

仮に利益が多く出た場合、会社を退職しても良いのでしょうか?



筆者:

それもNG行為の一つです。仕事でお金を稼ぐことは大変気怠いし一刻も早く辞めたいのは僕も同じです(笑)。


しかしながら、安定収入を捨てることは身を滅ぼします。


そのために、利益が出過ぎてもそんなに喜ばないことが大事だと思います。


セミリタイアの「FIRE」は大変魅力ですけど、一度退職して職歴に穴が開いてしまうと元の収入に戻るのは難しいと思います。



質問者:

なるほど……。



筆者:

1で書きましたがあくまでも目的はインフレに負けないことであり、

3で書いた通り R>G はお金を多く投資に回した際に恩恵を受けるものです。


つまり、NISAで非課税枠で埋める程度の1800万円+利益程度ではお話にならないということです。この金額はちょうど老後資金と同じですからね。


基本的には最低でも60歳まで、できれば働けるときまで働くべきだと思いますよ。


また、現在は「2000万円問題」ですが、何十年先にはもっと必要になっているかもしれません。


基本的にいわゆる「FIRE」と呼ばれるセミリタイアについて考えているからこの投資があるわけではないということをご留意ください。



質問者:

当初の目的を決して忘れてはいけないということなんですね……。



◇総括



筆者:

何か迷った際には常に「基本理念」に立ち返ることが大事だと思います。


1からずっと話していますが「インフレの損失補填」のために投資をしているということを常に忘れないことが大事だと思います。


僕は政府が国民から巻き上げ、企業がえげつなく儲けていると思うからこそ、それらの会社に投資してインフレの損失を補填しようという考えなのです。



質問者:

筆者さんはかねてからアベノミクス以降で格差が急拡大しているというお話でしたからね……。



筆者:

格差が開いていることを示す指標として「ジニ係数」というものが存在しますが、

これは日本で過去最悪レベル、G7でアメリカに次いで悪い状況となっています。


更に労働分配率が悪化していることから働いて給料が上がっても物価高に追いつきにくい状況にあると思います。


恐ろしいことにある程度リスクをとって投資するしかむしろ選択肢が無くなりつつあるのが2022年以降の日本だと僕は思っています。



質問者:

そうでないと毎年2%――若しくは体感インフレだともっと現金が目減りしていくことになってしまいますからね……。



筆者:

僕が紹介した商品はリスク商品と呼ばれるもので自己責任です。


しかし、インフレが進行しているということは、「現金・預金で持っていることもリスク」という状態を意味していると思います。


更には今現在、少子高齢化で人口減少状態でのインフレという収入減が薄い高齢者にも厳しく、戦時中でもないのに日本全体が苦しいという、かつてない状況だと思います。


これらのこと認識されてから総合的に判断して投資をするかどうか決断されると良いかなと思います。


現状の財産管理の選択肢は大きく分けて、


1 株式投資でリスクをとるか


2 いままで銀行に通り預けて現預金が減ることを許容するか


3 火の車で貯金も財産もそもそもないか


かの3択なのかなと思います。



また、僕の感覚で語っているだけですので専門家の方の意見も聞いてみると良いと思いますよ。

(その人やその人が所属している組織のポジショントークをされることも多いと思いますけど)



質問者:

何をしてもしなくても、中々ままならない感じなんですね……。


それこそ「上級国民」でもない限り……。



筆者:

投資は怖いけど減らしたくもないという方は取り敢えず月1000円からでも始めてみるのもいいかもしれません。


月1000の積み立てで年5%増える計算だと24万円の積み立てで36万円まで増えます。


無理のない範囲内で初めて見るのもいいかもしれません。


※そんなに順調に右肩上がりになるとも限りませんけど。



質問者:

無理のない範囲内で始めるのもいいかもしれませんね……。



筆者:

過酷な世界かもしれませんが、強く生きることが大事だと思います。


今後も政治経済だけでなく、お金やどうやったら豊かな生き方ができるか? などについて個人的な解説をしていきますのでどうぞご覧ください。


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― 新着の感想 ―
おじゃまします。完結お疲れさまでした!  結論つけにくい投資関連の話だけど、イイ感じにまとまりましたね。    サブタイトルに絡んで、お金は不幸にならないためのモノではなく、不幸を補うためのモノなん…
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