序章
アドバイスしてくれますと嬉しいです
新ラーク帝国
膨大な国土を誇る世界最大の軍事国家
一般的に帝国と呼ばれている
圧倒的な軍事力を持つ帝国は世界の警察としての役割を果たしていた
帝国軍総司令本部
世界の警察の本拠地だけあり緊張感のある雰囲気が漂っている
そんな中一際存在感がある黒い制服に身を包んだ者達が歩いていた
「おい…あれって」
「レイヴンズだ…本部に帰還したって噂は本当だったんだな」
「カッコいいよなあの黒い軍服」
「レイヴンズの隊長って相当なやり手らしいぜ?何でも1人でテロ組織の本部に乗り込んで全滅させたとか」
「マジかよ?バケモンじゃねぇーか」
本部勤務の兵士達がざわめくのも無理はない
特殊部隊レイヴンズ
帝国軍最強といわれる特殊部隊である
皇帝直属の特殊部隊でその活躍は教科書に載るほどである
「隊長今回も無事に帰還出来ましたね」
1人のレイヴンズの隊員が隊長に声をかける
「あたり前だこの俺が居るんだぞ!?どうだルーシー次は帝国裏切って世界征服でもするか?」
「隊長そんな発言は控えて下さい」
「あはは!冗談さ」
隊長の名前はコーガ・カズヤ
隊長と言っても16才の少年である身長は高く187センチでスラッとしており黒い軍服がよくにあっている
ちなみにルーシーは緑色の髪をした青年である
「なあルーシー後で俺の部屋に来い」
「わかりました隊長でもどうして?」
「大事な話があるんだ」
そう言うとカズヤは『先に部屋にいる』と言って歩いて行った
カズヤの部屋…
ガタンっ
ドアが開いてルーシーが入ってきた
「失礼します」
一回軽くお辞儀をするルーシー
「ルーシーよくきたな」
「隊長…大事なお話とは?」
「俺に双子の妹がいるのわしってるよな?」「はい確かユミさんでしたっけ?」
「あぁそうだそのユミが帝国学園に入学することになったのだ」
特に大したこともないことを真剣に話すカズヤ
「そうだったんですかでもそれと大事なお話とはどんな関係が?」
ルーシーが問う
「まあ率直に言うと…妹が心配だから俺も帝国学園に入学することにしたからしばらく俺の居ない間隊長をやらないか?大体三年程度」
「は?…なっ何考えてんですかあぁぁ」
ルーシーの怒鳴り声が響き渡る
「まあまあそう怒らずに…」
「怒りますよどんだけシスコンなんですか?」
ルーシーはカズヤを責め立てるもうすでに隊長と隊員の会話ではない
このままでは押し負けると感じたカズヤは
「あぁそうそうもう手続きは済ませといたからあとよろしく〜明後日入学式だし…」
と言いながら瞬間移動能力を使いその場から居なくなったのであった
一人のこされたルーシー…
「あのバカ隊長帰って来たら絶対ぶち殺す!」
そうルーシーは叫びながらカズヤの部屋で暴れ回っていた
何ともかわいそうである
この世界には特殊な能力パラドックスと言うものが存在する
簡単に言えば火や水を操ったりや相手の心を読んだりなど様々である
その中でもカズヤは「現実を変える力」を持っている簡単に言えば何でもありの力なのであるのだ
ちなみにルーシーは風を操る能力を持っている
翌日
カズヤはユミの住んでいる自宅に向かっていた
「(ユミは元気かなあ)」
そんなことを考えながら歩いている
カズヤとユミは両親を小さい時に亡くしており現在ユミは一人暮らしをしているのだ
家の前に着くとちょうどユミが玄関から出てきた
「あっお兄様!?なぜここに?留学のほうはよろしいのですか?」
ユミは美しい黒い髪を靡かせてカズヤを見て驚いている
「あぁ留学はもうおしまいだ俺も帝国学園に通うことになったんだ」
体の弱いユミに心配をかけたくないという思いから
カズヤは自分が軍の特殊部隊にいることを留学ということにしてユミには秘密にしていた
「本当ですかお兄様?」
「あぁ本当だぞ」
カズヤはユミの頭を撫でる
「嬉しいですお兄様また一緒に暮らせるんですね///」
顔を赤くしながらカズヤに寄り添うユミ
ユミはカズヤが大好きなのである
夜になってユミは夕飯を何にするかについて考えていた大好きなカズヤが帰ってきたのだカズヤの好物を出してあげようと悩み込んでいたのだ
「グラタンにしようかなそれともハンバーグ?………………………そもそもお兄様ってなにが好きなんでしょうか?」
ユミは必死に考えた結果カズヤに直接聞いてみることにした
「お兄様ぁちょっと下りて来てください!」
カズヤは二階の部屋にいるから大声で呼ぶ
するとカズヤが降りて来た
「どうしたんだユミ?」
「お兄様の好きなお料理は何ですか?」
ニコッと笑いながらカズヤに聞くユミ
「そうだな俺はオムライスが好きだな」
「わかりました頑張って作りますお兄様は出来上がるまで二階で待っててください」
自信満々なユミ
「ユミの手料理か楽しみだな…ってかユミって料理出来たか?』
今までカズヤはユミの手料理を食べたことがなかった
その頃ルーシーは……
レイヴンズの他のメンバーへの説明に追われていた
ここで簡単に他のメンバーを説明して置こう
ギルバート
長髪の青年で特に能力はないが格闘から狙撃まで幅広くこなせる
サレナ
青い髪の水を操る少女カズヤと花が大好き
カンナ
巨大なオノを振り回して戦う金髪少女カズヤが大好きでわがまま
この三人である
「ちょっと隊長が居ないってどういうことよ?」
カンナがルーシーを問い詰める
「説明してください」カンナの隣でサレナも問いかける
さらにギルバートも
「説明してもらえませんかルーシーくん」
「だから何度も言ってるじゃないですか」
ルーシーは必死に訴えるもうすでに六回も説明していたのだがなかなかわかってもらえなかった
「隊長に会えないなんてヤダヤダヤダ!」
オノを振り回して駄々をこねるカンナ
「あっそうだ!」
「どうしたんだいサレナさん?」
サレナがなにか閃いたようだ
「みんなで帝国学園に行って隊長を監視するってのはどうですか?なんか楽しそうですし」
「「「…なるほど!」」」
「お兄様できましたよ
下からユミの声が聞こえてきた
「おぉそうか今行く」
ユミの手料理をたのしみに下に降りて椅子に座るカズヤ
「はいお兄様///」
そう言って前におかれたオムライスを見たカズヤは自分の犯した過ちに気づいた
『なぜ俺は今日は外食にしようとユミを誘わなかったのか?』
目の前に置いてある物は真っ黒で芯まで炭と化している
ユミは料理は好きであったが決して得意ではなかったのだ
「お兄様食べてみてください///」
笑顔で問いかけるユミ
『俺はここで死ぬのか?いやまて見た目は真っ黒だがユミが作ったんだそんなマズイ訳がないきっと大丈夫だ』
必死に自分に言い聞かせ黒い物体を口に運ぶカズヤ
「パクっ……ジャリ…ジャリ…………ゴクンッ」
『これはヤバい完食すれば確実に死ぬ!今までレイヴンズとして数多の戦場を駆けてきたがここまで死の危険を感じたことがない』
涙目で無理やりオムライスを口に運ぶカズヤ…
「美味しいですかお兄」
「……あ、あぁ美味しいよ…ユミ」
「良かったぁお兄様沢山作ったからいっぱいお代わりしてくださいね////…あれ?お兄様顔青いですよ大丈夫ですか?」
バタンッ
カズヤは気を失って倒れてしまった。ユミの「いっぱいお代わりしてください」の言葉がカズヤにトドメを刺したのだ
「お兄様!?大丈夫ですかお兄様!?おにいさまあぁぁぁぁ!」
次回は入学式!!