第7話 ??は自由を求める
最近こっちしか更新してない……?
いや、ストックは貯めているから大丈夫かな?
血が飛び散り、僕は経った今無くなった自らの右手とビリ回避した頭部のない死体を見る
これは……なるほどね
「凄いね。『空間』属性を持っているんだ」
実は僕の■■■■■は空間系列の攻撃は転送できない
なにせ、空間属性というのは僕に攻撃している訳じゃなくて、空間そのものに攻撃しているから転送のしようが無いからね
この人は偶然にもその空間属性で攻撃し、反撃を回避したのだろう
しかし、まさかこんなところに1万人に1人の希少属性持ちが居たとは……
これは幸先がいいかもなぁ
ま、それはそれとして
「仲間ごと巻き込むのはよくないと思うな」
「知るかよ。どうせお前に殺されるつもりだったんだ。なら有効活用した方がいいだろ」
「フゥー。流石次期頭領。考えることが違うねぇ」「ま、ババ抜きでビリなったけどな」
お、茶化すねぇ
「うるせぇぞてめぇら!はぁ……俺が足止めしてるから、お前らは逃げとけ。コイツにゃあ俺も勝てん」
おや、散々な評価だね
「酷いなぁ……こんないたいけな青少年を化物だなんて……」
「右手が消滅して平然といられるやつを俺はまともだと思わん。お前らは早く逃げろ」
「あ、納得」
両手で持った剣をゆらゆらと揺らして僕を牽制しながら仲間たちを逃がそうとする
「了解っす」「じゃ時期団長さようならー」
「お元気でー!」
「お前ら……!」
決意を受け取ったのか、それとも命が惜しかったのか、二つ返事で彼らは逃げていく
時期頭領はその姿をみて、怒っているのか悲しんでいるのか、曖昧な表情を浮かべる
……ここまで来るともう、様式美だよね
「逃がすと思う?」
「逃がさせてもらう……!」
時期頭領は必死の気迫で仲間たちを逃がそうとする
それを阻むべく、僕は……
なんてね
「いいよー逃げたいなら逃げなよ。僕が追うことは無いから」
「……は?」
時期頭領……はもういいや、若頭って呼ぼう
若頭は何を言っているのか分からないのか、呆けたような顔をしている
「なんて顔しているのさ。逃げたいなら逃げればいいじゃん」
「……どういうつもりだ」
「あ、裏でも探ってる?裏なんかないし。そんなことしても意味ないよ」
にこやかに笑って手を振り、悪意が無いと示す
「……なるほどな、俺らの命なんか簡単に潰せるっていうわけか」
察しがいいねぇ
「クソが……てめぇら人外はいつも俺らを見下しやがる。その何時でも余裕綽々の傲慢さが気に入らねぇ」
「まぁ、それが上位存在だからね。下位の奴らに何で媚びへつらう必要があるのか分からないし」
まぁ、一部を除いてだけど
たまに居るんだよね
上位存在の癖に人間だった頃の忠義を捨てられず、人間に従う奴らが
もっと気楽に自由に怠惰に生きればいいのにさ
縛られなくてもいいことに縛られて
本当に情けない
「あと訂正するけど、僕は傲慢じゃなくて怠惰なだけだよ。君たちを追うのが面倒だから放置しているだけさ」
「そうか、なら俺のことも見逃してくれるのか?」
うーん……
僕に傷つけられる存在は割とレアだけど……
「まぁ、別にいいか」
避けようとすれば簡単に避けられるしね
「じゃあ、逃げてどうぞ」
「……クソ、そうさせてもら「あぁ、ストップ」……なんだ?」
「頭領の場所教えてくんない?」
主人公が頭おかしいと思ったそこのあなた。
人間性が無いから当然と言えば当然です